「笑うハーレキン」
道尾秀介
経営していた会社も家族も失い、川辺の空き地に住みついた家具職人・東口。仲間と肩を寄せ合い、日銭を稼ぐ生活。そこへ飛び込んでくる、謎の女・奈々恵。川底の悲しい人影。そして、奇妙な修理依頼と、迫りくる危険ーーー!みんなで逃げ出せ。アクセルを踏め!最後に立ちふさがるのは、アイツだ。
(帯より)
読売新聞の連載小説だったそうです。
だからなのでしょうか、出だしから謎の多い物語で、それも、一つの謎が解けると、また次の謎と、波状的に謎が広がっていって、飽きの来ないストーリーになっていました。
会社の社長だった男が、ホームレスをしながら、家具の修理屋をしている。
その男が、出会う家具たちの物語・・・かと思いきや、ストーリーは、違う方向に進み続け、いい意味で、予想を裏切ってくれました。
生きて行く為には、現実を見ることが辛くなることも、確かにあるでしょう。
そんな人たちの姿と心をじっくりと読ませてくれました。
いろいろな方向に話が広がりすぎたようにも思いましたが、読後感はよかったです。
(2013,10,22)
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