「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
村上春樹
良いニュースと悪いニュースがある。多崎つくるにとって駅をつくることは、心を世界につなぎとめておくための営みだった。あるポイントまでは…。 (内容紹介より)
長〜いこと待たされて、やっと図書館の順番がやってきました(笑)。
この謎めいた題名!いったいどういうことなのか。
やっと本を読んで、その謎が分かってやれやれです。
村上春樹というと、熱狂的なファンと、私みたいに、特別好きでも無い人、そして、批判的な人に別れると思うのですが、一つの小説として読んだわたしの感想は、”まあまあ”ってところでしょうか。
冒頭は、動きと、面白みがが少なくて、読みづらかったのですが、いよいよ、彼が、親友グループに切られた理由が語られ始める謎解きのような部分に来ると、それは、それで、面白く、すいすいと、ページが進みました。
その間、大学時代の友人や、恋人と語られるのは、いつもの村上さんらしい、登場人物たちの哲学的会話。
ファンには、この、一言一言に、意味を見いだすことができて、たまらなく面白いのだと思われます。
私はというと、表面的にしか読み解く力が無いので、普通の小説のように、楽しみました。
高校時代の仲良し5人組が、成長してゆく過程でバラバラになり、そして、それぞれが、別々の道を歩んで、大人になってゆくのは、寂しいけれど、実は、それが当たり前のこと。
灰田の父親が出会った男や、シロのように、何かに魅入られた・・・取り憑かれた??様な人生を歩む人もいるし、別天地で、自分の人生を切り開く人もいる。
多崎つくるの結末が、どうなるのかな〜と、想像を膨らましながら、読み終えました。
(2014,02,04)
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