知床岬殺人事件
皆川博子
映画”流氷の涯”撮影スタッフは、厳寒の二月、ロケのため北海道を訪れる。ところがオホーツク海に面した宿舎で、シナリオライターの石上梢が墜落死するという事件が起こった。監督を巡る愛憎のもつれ？続いて第二第三の殺人が・・・。鮮やかな殺人トリックが仕掛けられた書き下ろし本格推理の傑作！（裏表紙より）
皆川さんの作品として、この題名は珍しく通俗的。
でも、本を手にして、さらに驚きました。
講談社ノベルスなのは、いいとして、表紙が漫画のようなイラストなのです(^_^;。
図書館で本を受け取る時、思わず「えっ？！」と思ってしまいました。
作家デビューしてから１０年あまり。
皆川さんらしい幻想小説だけでなく、このような、旅行サスペンスも、書かれてたんですね。
ちなみに、この次に読む予定なのは、「相馬野馬追い殺人事件」ですから、この時期、こういうオファーが続いたのかもしれませんね。
ストーリーの前半は、多重人格の女性が出てきて、彼女がメインになるのかと思いきや、後半は、トリック殺人に移行していきます。
なんだか、惜しい展開でした。
でも、読者にも、謎解きが出来るように分かりやすく書かれてあるので、読みやすかったです。
(2015,08,09)
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