サラバ!
西加奈子
1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。 父の海外赴任先だ。 チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。 イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。 後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに―。 (「BOOK」データベースより)
第152回直木賞受賞作です。
上下巻の大作ですが、スラスラと読めました。
上巻は、主人公一家である圷家の成り立ちと、長男、歩の成長記。
可愛くて、手がかからなくて、いい子の歩君。
しかし彼には、実は、そうせざるを得ない事情があった・・・。
下巻になると、様子が変わってきます。
相変わらずの貴子と歩と、両親の関係。
でも、それが徐々に、そして、劇的に変化します。
数あるエピソードが、いちいち面白く、また、それに対応するべく努力する歩の気持ちがストレートに伝わってきました。
そして、理解も出来ました。
彼の立場なら、私も、同じようなことをしていたかもね。
しかし、下巻での彼の状況は、私にとっても衝撃的でした。
人間、一寸先は闇。
それにしても、男にとって、そんなに重要なのか?”アタマ”の問題(^_^;。
ラストは、全ての悩める人へのメッセージのようでした。
私も、シャンとしようっと!!
映画化するなら、歩君は、松坂桃李、貴子役は、杏なんかでどうでしょう??(^_^)
(2015,09,17)
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