君の膵臓をたべたい
住野よる
ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていてーー。読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説!
(裏表紙より)
この題名には、はじめ、ギョッとしました。
いくらホラー好きの私でも、これは・・・(^_^;と思ったのですが、
実は、ホラーではなく、明るいけど悲しい、高校生の青春小説でした。
冒頭から、桜良という女の子が死んでしまったというシーンから始まり、
すぐに、その彼女が膵臓の病気で余命わずかだったということが明らかになります。
ということは、私の苦手な闘病小説・・・。
絶対ラストは泣くヤツだと思うと、気が重くなりました。
でも、読んでゆくと、当の桜良がとても明るい女の子で、”僕”との掛け合いも軽くて、楽しく読むことが出来ました。
というか、全体が軽すぎて、物足りないというか、おばさんには気恥ずかしい青春小説でもありました。
ラストは、意外な展開でしたが、それでも、しっかり泣きました(^_^;。
”僕”の名前の事とか、あまりにも予定調和的なこととか、気になるところも多い小説でしたが、もっと年齢の近い時に読めば、もっともっと心に響いたのかもしれません。
(2018,02,11)
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