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フランス白粉の謎
エラリー・クイーン   井上勇訳



ニューヨーク五番街。流行のメッカにそびえる大百貨店”フレンチス”の展示室の中から転がり出た女の死体ーー唇は半分しか紅が塗られていず、当人の持ち物でないスカーフと口紅棒を持っていた。その謎の口紅棒には、奇怪な白い粉が詰められている。社長のアパートの机の上に並べられた奇妙な取り合わせの五冊の書物は、慧眼なクイーンに、意外なヘロイン密売団の存在を示唆する。クイーンがフェア・プレイをモットーとして、読者に挑戦した国名シリーズの第二冊目、彼の名を普及にした出世作。



「悲劇シリーズ」の残り二冊が家になかったので、しかたなく「エラリー&クイーン警視もの」シリーズの二冊目である本作を読みました。

頭がまだ”ドルリー・レーン”シリーズを引きずったまま読み始めたので、同じクイーンの作品とは言え、最初、とても読みにくかったです。
特にこのシリーズの1作目を読んでいないので、登場人物に馴染みがなくて、右往左往。
エラリー・クイーンと、クイーン警視が出てくるので、頭の中がごっちゃごちゃになってしまい、まず、それに慣れるまでが大変でした。
名前に慣れた後も、エラリーとクイーン警視の関係や、刑事でもないエラリーが現場を”荒らし”まわったりすること自体に違和感を感じまくりで、ホント、苦労の連続でした(^_^;。
やっぱりシリーズ物は、1作目から読むべきですねーーー(T_T)。

でも、推理小説としては論理的で、有無を言わせぬところがすごい!やっぱり大御所エラリー・クイーンです。 しかも、”読者に挑戦!”があって、楽しいです。ま、当然、分からないんですけどね(^_^;。
ただ、私なりに、ちょっとした疑問もありました。
それは、”指紋用の粉”・・・ここまでする??とか、”カミソリの刃”・・・デパートなんだから買ったら済むことでは??とか。
名作に難癖付けるのも楽しみの一つかもしれませんね(^_^)。 (2020,05,04)