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すみれ荘ファミリア
凪良ゆう




トイレ、風呂、台所共有、朝食夕食付きのおんぼろ下宿すみれ荘。
大家代理権管理人をしている一悟は、
古株の青子、TV制作マンの隼人、OLの美寿々ら下宿人と家族のように暮らしていた。
そこに、芥一二三と名乗る新しい入居者がやってきた。
作家だという芥は、マイペースで歯に衣着せず、
攻撃的ではないけれども思ったことを平気で口にする。
そのせいか、平穏なすみれ荘の住人たちの今まで見えなかった顔が見えてきてー−−
一つ屋根の下の他人、そして家族の再生物語。(裏表紙より)


ここ半年ほどアガサ・クリスティばかり読んでいたので、日本のファミリー小説は、久しぶりだなぁ、楽しいなぁ、日本は平和だなぁなどと思いながらワクワクしながら読み進んでいました・・・。

中盤からは、様相が変わってきました。
特に青子。
この章は、ぞわぞわきました。
なんてことだ!怖すぎる!!
ダメダメ、こんなこと許されない!!!

それ以降も、どんどん苦しい展開に・・・。

でも、そうかもなとも少し思うのです。
幸せいっぱい、ハッピーな家族ばかりではないはず。
少しずつ何かがずれてしまっていること、あるはずです。
このすみれ荘には、そんなことが集約してしまっていたのでしょう。

主人公は、この上なくいい人なので、その後の彼らに幸あれと祈るばかりです。

面白かったので、この作家さんにも嵌(は)まろうかなと思ってwikiで調べたら、なかなかの作品の量(^_^;。
う〜ん、これは嵌まるにもちょっと気合いが必要かも(^_^;、 (2022,05,27)