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マギンティ夫人は死んだ
アガサ・クリスティ



ポアロの旧友スペンス警視は、マギンティ夫人を撲殺した容疑で間借り人の男を逮捕した。
服に付いた夫人の血という動かしがたい証拠で死刑も確定した。
だが事件の顛末に納得のいかない警視はポアロに再調査を要請する。
未発見の凶器と手がかりを求め、現場に急行するポアロ。
だが、死刑執行の時は刻々と迫っていた! (裏表紙より)


久しぶのクリスティです。
いつも読みやすいクリスティの作品ですが、この作品は今までで一番読みづらかったかもしれません。
何故かというと、今回の殺人事件が過去の事件に大きく関わっているからでした。
途中で、その過去の事件4件が紹介されますが、そのどの事件に誰がどう関係するのかも分かりません。
しかも年代も分かりにくく、容疑者を絞ることも難しく、おまけに登場人物も多く、それぞれが怪しさを含んでいるのです。
何回もページを遡って、過去の事件を見返したりして、やっと終盤。
ラストは、さすがポアロ!の推理でしたが、そこでもまたドンデン返しが・・・まるで韓国映画のようでした(^▽^)。

今回のポアロの相棒は有能で鼻のきくスペンス警視でしたが、最初の方にすこしだけヘイスティングズに関する記述もあって、懐かしかったです。
ヘイスティングズが実際に登場するのはあと1作だとか。早く再会したいです。 (2022,09,26)