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書斎の死体
アガサ・クリスティ


書斎に転がる死体なんて探偵小説の中だけーーが、現実に見知らぬ女性の死体が大佐の書斎で発見された。深まる謎を解くため、ミス・マープルが駆り出され、まもなく被害者と<マジェスティック・ホテル>の関係が明らかになるが・・・クリスティーが「ありふれた設定」を「意外な展開」でみせる渾身作。(裏表紙より)


ミス・マープルが登場する作品の二作目です。
今回は、探偵小説では定番の、書斎に転がる死体が、事件の発端となっています。
これは、クリスティが、わざと意図した状況だということです。
そう言えば、前作の「牧師館の殺人」でも、”書斎の死体”というシチュエーションでした。
この平凡な?状況からどんな結末になってゆくのか、ここが、クリスティの腕の見せ所というわけです。

読んでゆくと、成る程、こう来たかと思いましたが、ちょっと無理矢理な所も多く感じられ、推理小説としては、イマイチな気もしました。

前作同様、ミス・マープルは、謎解きのメインを担うのですが、そんなに登場シーンは多くありません。
ちょこちょこと、事件の手がかりを警察に告げたりはしますが、終盤までは、とても控えめな出番となっていました。
う〜ん、私はやっぱりポアロ推しですかね。 (2023,05,27)