パディントン発4時50分
アガサ・クリスティ
ロンドン発の列車の座席でふと目を覚ましたミセス・マギリカディは 窓から見えた風景に、あっと驚いた。 並んで走る別の列車の中で、 今まさに背中を見せた男が女の絞め殺すところだったのだ・・・ 鉄道当局も、警察も本気にはしなかったが、 好奇心旺盛なミス・マープルだけは別だった! シリーズ代表作、新訳で登場 解説:前島純子(裏表紙より)
設定が面白い作品でした。
電車に乗っていると、たまに、並行している線路の電車が、追いつ追われつしながら同じ方向に向かって進んでいることがありますが、それを上手く使って謎めいた殺人事件に仕立て上げられています。
今回の事件もミス・マーブルの住むセント・メアリー・ミードからは遠く離れた場所で起こっていたので、老齢のミス・マーブルに代わって動ける有能な助っ人ルーシーが登場します。
彼女、頭もよく、労力をいとわず、何事もテキパキと動き回れるので、ミス・マーブル顔負けの活躍をしてくれます。彼女、これからも登場するかも。
今回の事件も、大きなお屋敷と、莫大な資産、そして、それを相続するであろう人々の思惑が交錯します。
終盤、驚くような事実が判明したりして、ワクワクしながら読むことが出来ました。
犯人は・・・ちょっと遠いかな・・・。
(2023,09,09)
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