忘られぬ死
アガサ・クリスティ
男を虜にせずにはおかない美女ローズマリー。 彼女が自分の誕生パーティの席上で突如毒をあおって世を去り、やがて一年ーー彼女を回想する六人の男女がいた。 彼らが一年前と同じ日、同じ場所に再び集まった時、新たな悲劇の幕が上がった! 複雑な人間関係と巧みなプロット、鮮やかなトリックが冴える中期の秀作。解説:結城信孝
(裏表紙より)
クリスティのノンシリーズの中の一冊です。
とはいえ、ポアロシリーズで馴染みのあるレイス佐も出てきます。
美しく財力もある人妻ローズマリーが、ある日突然自殺してしまい、悲しみに沈む親族。どうして彼女は、ここまで追い詰められてしまったのか。冒頭から本の中に引きずり込まれました。
そして徐々に、ローズマリーの実際の姿が浮き彫りになっていきます・・・。
いつものクリスティ作品に比べて、登場人物が少なく、その関係もわかりやすかったので、とても読みやすかったです。
そして、美しく、屈託のないローズマリーの本当の姿が徐々に見えてきて、疑惑が大きくなっていくのでした。
驚いたのは、終盤、ある人物の正体が判明した時。
なんと!!って感じでした(^▽^)。
そこから、この事件の真相が解き明かされてゆくところはいつものクリスティ作品と同じで、誰が犯人なのか、読みながらも翻弄されるのでした。あぁ、面白かった!
(2024,08,07)
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