平成13年4月17日 更新

教師から見た学校飼育動物についてのトラブル

詳しくは学校飼育のすべて」に書きました。
 平成13年1月調査 (分析、図作成:中川美穂子)

連携地区:
この3年以上、獣医師会と教育委員会の連携事業があり、活動に学校訪問している市の公立小学校

 旧保谷市、旧田無市、小平市、渋谷区、川越市、秦野市の106校(の内80校回答立75,5%)

非連携地区:
全く連携していない市の公立小学校

 中野区、立川市、国分寺市、小金井市、松戸市の116校の内83校(回答率72,6%)

「初等中等教育における生命尊重の心を育む実験観察や
 飼育のあり方に関する調査研究」より
 国立教育政策研究所平成13年3月、科研費研究
(課題番号11680202:代表研究者鳩貝太郎教育課程研究センター 総括研究官)
 
 (以下:平成9年、北多摩獣医師管内6市での調査の結果と平成5年日本獣医畜産大学のシンポジウムのための全国調査の結果より)

*飼育舎でのトラブル  

*対応法 教室内での身近な飼育  平成12年、岡山大学の下村先生が行った調査では上記のごとく、中川が平成5年に行った調査、また、その後全国の獣医師会が行った調査の結果と殆ど同じ 結果がえられましたが、他に「殆どの学校は、先生方は飼育の様々な問題を指摘するが、飼育はうまくいっていると答えた」と報告しています。
 つまり、様々な問題をかかえたまま、飼育していても問題はない、と考えていると思われます。動物は問題の末に死ぬ事があっても、それで良しとしていると 思われます。下村先生も、この考えが「大きな問題をはらんでいる」と指摘しています。

なお、大学生への調査では「飼育舎の印象」は、臭くて汚い、と言うのが、最多を占めています。
       「学校飼育動物と生命尊重の指導」参照のこと
 
 子どもの目の前で行われる飼育ですから、動物の犠牲は仕方の無い事とせず、保護すべき存在として指導者が動物を大事に扱って見せてこそ「教育」と言えま す。そして、命を最後まで大事にして、友に過ごす喜びや、死なれた時の悲しみを先生と子どもが共有する事が大事です。
 その意味では、レンタル動物飼育や動物園訪問で動物体験では、とても子どもの心を耕せないと言えます。 

 ビデオ「学校飼 育動物と児童」に獣医師の関わる学校での、教室内飼育と飼育舎での飼育の例が入っています。児童は楽しむ飼育をして動物を可愛がり。、教師が感動 を持って、児童の心の成長にやくに立っている動物と児童の様子を示します。