意見交換掲示板過去発言No.0000-201009-30
Re:猫ヘルペスの治療法 |
投稿日 2010年9月11日(土)11時51分 投稿者 プロキオン
慢性化した結膜炎で、猫のヘルペスウイルスが原因らしいとのこと。眼科を得意される先生の診察を2回受けて5万円ということですね。 治療内容は、オーソドックな治療のようですので、先生の診察代がかかっているということになるのでしょうか? なかなか治癒しないという場合には、大別してしまえば3つあると思います。スタートの時点で違う方向へ向いてしまっているというケースと、どこかに見落としがあるというケース。そして、方向も見落としも問題はないが、正しく治療が実施されていないケースです。 今回の症例では、最後のケースは除外していてよさそうですから、前の2つケースで見直してみたらと思います。 最初に猫のヘルペスであるとした点については、あらためて検査するそうですが、これは具体的にどのような検査を想定しているのか、私にはわかりません。 見落としてについては、結膜炎をおこしている細菌(ウイルスではなく細菌の方)の種類と薬剤感受性、それに原疾患として白血病等の免疫にかかわりを持つ病気が隠れていないか等が求められます。ウイルスや細菌ではなくクラミジアが出てくるということもあるかもしれませんし、若い猫ですが糖尿病が隠れていたということもあるかもしれません。 最初の診断に誤りや思い込みがなかったか、あるいは見落としがなかったかは、臨床医であれば、常に注意していないとならないものですが、自問自答だけでは、迷路からなかなか抜け出ることがむずかしいこともあります。そういうときは、獣医師も友人同士で患者を診せあって意見を聞いてみたりしますよ。 個人的なこととなりますが、私は猫のヘルペスウイルスの結膜炎では、苦労した経験がありません。点眼薬の抗生物質を何を使うにすぎません。ひじょうによく遭遇する病気ですから、あまり悩んだという事がなかったです。 治療しているのにもかかわらず、悪化しているかのような印象を受けましたが、どこかに見落としがあるのであれば、これは先入観念をもっていない別の獣医師の診察をあおいでもよいのかもしれません。その方が早く迷路を抜け出せるかもしれませんので。
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