獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-201501-91

Re2:ももの術後の傷口について
投稿日 2015年3月20日(金)10時49分 投稿者 プロキオン

傷絆創膏は、ムクムク先生もおっしゃられていますが、私も一般的ではないと考えています。動物の場合は被毛と皮脂の関係から、大抵の製品はすぐに剥がれてしまいあまり役にたってはくれません。中には、それこそガッチリとくっついてくれるものも存在はしているのですが、その場合はかえって皮膚のかぶれを心配しなくてはなりません。ですから、私も傷絆創膏は使用しません。

私の場合は、抗生物質軟膏を術創に塗布して、その上をソフトガーゼで覆ってサージカルテープで固定して、さらにその上にストッキネットで作成した所謂洋服を着せています。
これは術創の保護が目的であって、見てくれは二の次です。
傷口が化膿しないかということであれば、術後に処方される抗生物質を処方されただけキチンと服用していれば問題とはならないはずです。

要は、術創が直接見えてしまうことに対して、執刀した獣医師のセンスとか性格の問題につきると思います。
それでも、術創を毎日観察したい、して欲しいということであれば、それを妨げるようなものは一切つけるべきではないでしょう。
主治医の先生が、なぜ、そのようにしたかとなると御本人に確かめるしかありませんし、事の是非となると主治権の範疇に属する事柄なので、良いも悪いもありません。
私は、こうしているというだけの意見にならざるをえません。

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