獣医師広報板ニュース

災害と動物掲示板過去発言No.0700-201110-28

Re2:世田谷区弦巻、横浜市港北区
投稿日 2011年10月14日(金)10時32分 投稿者 プロキオン

各地で子供達の健康を心配なさっているお母さん方が、自分達で周辺の生活環境を測定して歩くという活動が、あちこちで始まっているようで、思わぬところで放射能のホットスポットが見つかっているということのようですね。

この世田谷の話というのも、夕方のニュースで床下のガラス瓶が原因ということを知らされましたが、何がどうなっているのか、どういうことなのか、とんと理解できませんでした。
夜のニュースでもラジウムらしいとなりましたが、「何故、ここにあるのか?」は今もってあきらかではないようです。チラッと放送されたのが、「ニホンヤコウ」という言葉です。たぶん、「日本夜光」という文字になるのでしょう。
かつて、時計には暗闇でも時間がわかるように「発光物質を用いた夜光塗料」として放射性元素が使用さてれていて、核種としてはラジウムが使用されていたようです。この場合の放射線というのは、時計のガラスと金属ケースが遮蔽体となって、密封が確保されているという構造設備ということになっていたはずです。それが、「蓄光物質」が登場して、わざわざ放射性元素を使用する必要がなくなってしまいました。
必要性が無くなった物質とは言っても、入手にはそれなりのお金もかかっていたはずですし、どこからでも入手できるというものでもありませんでした。それに、不用になったと入っても引き取ってもらうのにも無料ということでもないでしょうし、とりあえず保管しておこうという意図があったのではないかなと想像しています。
昭和40年代には、そのような放射性核種を使用した時計が販売されていましたし、実際私の時計もそういうものでした。50年代になると、切り替わっていましたから、おそらく、その間のことではないかなと想像しています。
それ以前のこととなると、すでに私が想像できる範囲を超えてしまいます。量や濃度の点を考えると、はたして時計と言ってしまって良いのかという気もしますが、とりあえず、私に想像できる範囲ではということです。

それにしても、地表よりも、より高い位置での線量が高いということのようで、生垣の樹木が根から吸収していた時間的な経緯もありそうですし、家屋の表面で30マイクロシーベルトを振り切って、ビンの表面で600マイクロシーベルトを計測したそうですので、かなりの濃度の物質として、放置されていたようです。これだけ漏洩していたのですから、遮蔽は成立していなかったという事ですね。

福島の余波というか、思いもしなかったところで、思わぬ物が出てきたということになりそうです。誰がそこに持ち込んだかということに目が行き勝ちですが、同時に、どこが引き取ってどこに保管してくれるのかの報道も忘れないで欲しいところです。

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