獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-201012-7

Re4:肢に力が・・・
投稿日 2010年12月5日(日)22時39分 投稿者 チーママ

ショコさん その後いかがでしょうか。
ウサギさんは、食べ始めていますか?

昨日かかりつけの先生とお話したのですが「何時間経過していますか?48時間までが勝負なんですけれどね」。 そう言えば、以前そんなことをおっしゃっていた(−−)
こちらの知識が追いつかず申し訳ありません。多少なりとも神経の炎症を軽減し、神経障害がひどくなるのを防ぐ手立てを取れるのが48時間と言うことです。
つまり背骨や腰骨が圧迫されて痛めた場合、当然炎症が起きて腫れてきます。骨の中であれ、周辺組織の中であれ、腫れれば神経が圧迫されてますますダメージを受けると言うことですね。それを防ぐ意味で、消炎剤などを使って少しでも炎症を抑えることを考える。
また神経を保護する意味でステロイドを使ったり、ウサギさんが痛がるようなら鎮痛剤も使う。といった事などの処置をすることがあります。
もっともこれは獣医さんによってであって、そうしたことは効果がないとする向きもあるので、積極的対処をするかどうかは獣医さん次第ということのようです。

またケージレストについてですが、ウサギさんがまったく動かなくていいようにしても駄目だそうです。「動け」という脳の指令と、足を動かすことによる外からの刺激がつながらないと、神経の回復が起こらないからだそうです。
確かに骨折などした場合、損傷部分にまったく負荷(外からの力)が働かないと、骨は「僕って必要ないのね?」とばかりに修復をやめてしまうそうです。ですから先っちょは出して、多少は手なり足なりが地面につくようにする。
ですから、現在後肢の動きが悪いとしても、まったく動かなくて良いようにしてしまってもいけないようです。
確かに神経のみならず、人間でも1週間寝ていると筋力が落ち始めます。ウサギさんも同じで、そうなるとますます動けなくなりますね。

だた、一般的に「これ以上は治りません」と言われる神経症状も、決してあきらめていけないと私は思っています。飼い主さんの熱心なマッサージやお世話で、多少なりとも機能を回復したり、衰えを軽減するお話も聞きます。私も鳥でそのような経験をしたこともありますし、何より神経の回復は目に見えないほどゆっくり静かであると思えば、途中であきらめるのはもったいないと感じます。

どれくらい後肢が動かないのか。それによって住環境も、日々のお世話も工夫が違います。飼い主さんの丁寧なサポートで、不自由でもキラキラなお顔で元気に長生きしているウサギさんもいます。ショコさんも、しっかりサポートしてあげてくださいね。

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