獣医師広報板ニュース

鳥類掲示板過去発言No.1700-201808-59

Re3:カルガモのヒナ
投稿日 2013年6月28日(金)19時51分 投稿者 チーママ

渡りをしない。ありがとうございます。
そうでしたね。マガモなどと一緒くたになっていました。
カルガモは生活パターンによって季節的移動はあるようですが、渡りというものではありませんね。

保護については、何とも言えない気分になっております。
手を出すなというのと、関心を持て、というのをうまく両立させることは、非常に難しいと感じています。
巣立ち雛という存在は、ひところに比べると周知されるようにもなりましたが、初めての方にそれが巣立ち雛なのか保護すべきかどうかという判断は難しいところです。
落伍した雛は自然淘汰の結果とも言えるのですが、だからと言って人が手を出すのはいけない>自然のものはほっておけ>無関心という図式も出てきます。
危険な場所にいるなら移動させて見守るということも、多少とも関心のある方なら昔に比べれば皆さんやってくださるのですが、そうでない場合は誤認保護というのはどうしても出てきます。
誤解を恐れずに言えば、そうした子は自然環境に目を向けるきっかけを作ってくれるために生まれてきたとも言えるのではないか、と思っています。
いっちゃんさんのご家庭も、今回のことによって、身の回りにそうしたことがあった場合には、どこに連絡をしたらよいのかという事が分かり、次に身近でそうした話があった場合には、教えてあげる立場にもなるでしょう。
一般の方がご自宅の周囲の自然に目を向け関心を持ち、そうしたことにかかわる行政や施設に目を向けてくださることこそ、行政担当者やWRV(野生動物救護獣医師協会)の願うところでもあります。

いっちゃんさん 
息子さんは巣立ち雛というものをご存知の様子ですし、自然のものに手を出さないということもご存知です。それでもついてくる子を振り切れなかったというのは、中学生という感受性の育つ時期にあって、とてもやさしい心を育てていらっしゃるのだと思います。
どうか今回のことが、「よかった」と思える結果になりますように、息子さんの心が素直に育っていきますように心から願っております(^^)



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