意見交換掲示板過去発言No.0000-199907-89
狂犬病予防注射を嫌がる飼い主より |
投稿日 1999年7月9日(金)12時29分 外崎洋二郎
RIKI獣医さんへ RIKI獣医さんが、ペットと飼い主さんの幸福な関係、信頼関係を末永く継続 したいなら予防接種をきちんとしなさい、というアドバイスであるなら拝聴 に値する御意見として受け止めたいと思います。ペットに限らず人間にとっ ても予防医療の必要性・重要性は充分に理解している積もりです。 さて、 私は、狂犬病予防注射接種 そのものに「異」を唱えるものではありません。 「強制接種」に疑問を感じている一人であります。 RIKI獣医、田口獣医(いつも懇切丁寧な書き込みご苦労さま)きゅうさん(お 久しぶりです。ボルゾイ君達は環境に慣れましたか)達が書き込まれた存続の 理由もある意味では納得のいく理由ですが、 私は次の理由で狂犬病予防注射の強制接種に疑問を感じ法改正を唱えるものです。 1)法の立法時と現在では、飼育環境、ペットと人間の共生環境の変化に伴い法の 精神と現実の遊離が甚だしい事、 2)強制接種対象が犬だけとなっているがこれで充分なのか という理由からですが、 1)について簡単にいうと国内にいる犬全体の何%が狂犬病予防注射を接種 しているかと言う事です。私の憶測ですが50%に満たないと思います。 なぜなら、国内の犬の推計は988万頭(日本ペットフード工業会の推計による) であり平成9年度の予防接種を受けた犬は4456060頭(厚生省の統計)であります。 田口獣医が引用している「日本国内に狂犬病の免疫を持った集団を維持しておく ことで、万一狂犬病が日本国内で発生しても野火のように広がることが防げるの ではないかという説」も半分しか効果がないと思います。ましてや、きゅうさんが 指摘するように温血動物には全てに狂犬病感染の可能性があるというなら、多くの 輸入動物、例えば狼や野生猫類、サル、キンカジュー、プレーリードッグなどが 沢山一般家庭で見受けられている現在、接種済動物の割合は、数%にも満たないと 思います。 2)の理由については、狂犬病予防の為にはその他発症し易い犬課動物にも徹底する 必要があるのでは無いでしょうか。身近にいる動物、狸、狐、コーモリetcなどは、 犬同様発症し易いと言われていますが無防備です。猫については、感染しても日本 国内では発症した例が無いと聞いてますがどうなんでしょうか そこで私が提案したいのは、 狂犬病予防注射は、基本的には自由にし、行政が感染の可能性の強い地域を指定 してそこの在住犬は強制接種にする。とかした方が規制緩和の時世にもマッチす ると思います。 と同時に国が犬の登録実頭数を把握したいなら各犬種登録団体とタイアップして 統計を採るなら5137331頭の登録の内半数が雑種犬だという結果にはならないと 思います。少なくともJKCでの登録は400万頭にのぼるのですから 以上が狂犬病予防注射を嫌がる飼い主の独り言であります。 それと、言いにくいのですが、キュウさんと同じく 、「義務づけならもう少し安くして欲しいなぁ・・・」と言う事も重大 且つ切実な理由であります。 ワクチン自体は一瓶〇〇円?なのですが、手数料がチョット! この手数料は何処へ行くのでしょうか・・・ |
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