獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-199911-129

ペストとウサギの顎
投稿日 1999年11月18日(木)12時00分 プロキオン

11月17日の りえりえさんへ
プレーリードックの疾病と検査・予防についてお尋ねですが、
「ペスト」は確かにプレが媒介する疾病とされています。

私の病院では、プレを連れてきた方にはこの点と非常に攻撃
的になる時期があることを説明しています。
#私はプレの診療はしないようにしていますが、これが理由
 というわけではありません。

実際のところは特段プレが原因でペストが広がるわけでもな
いし、疾病の流行地でもなければ、それほど深刻に受け取る
必要はないと思われます。

ただし、プレの場合、輸入される個体が人間の管理下で繁殖
されたという保証はなく、現在の検疫体制下では危険性もそ
れなりに存在することは承知しておかなくてはなりません。

事前の検査は現状ではできないと思いますし、プレを想定し
たワクチンも開発されないと考えます。
もし、輸出国でペストの流行があれば、プレは治療ではなく
再び駆除の対象になることもありえます。

最近知ったデーターですが、犬の役10%・猫の7%がQ熱
の抗体を保有しているという検査結果があるそうです。これ
は外国の話ではなく、日本のある県での調査結果だそうです。
日本にはないものと思っているうちに すでにこれだけ浸潤
しているのですね。


11月18日の かもめさんへ
ウサギの顎の腫れですが、私は腫瘍ではないように思います。
罹患率が高く、腫瘍を考えるまえに検討されなければならな
い疾病があるからです。

腫瘍、特に「リンパ肉腫」とまで記載されるからには、そち
らの疾病がまず否定されていなくてはなりません。

飼い主さんにこのようなことを言うのは少し酷なように感じ
られるかもしれませんが、スタート時点で違う方向へ走りだ
してしまっていると話の収拾がつかなくなってしまうもので
す。
私はまず、第一に臼歯からくる「根尖膿瘍」の可能性がある
か否かを知りたいと思います。

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