獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200003-251

RVHDと帝王切開
投稿日 2000年3月24日(金)11時50分 プロキオン

>にゃおみ媛さん

RVHDについては、以前獣医師フォーラムの中でも質問が
出て、私が家畜衛生試験場に問い合わせたことがあります。
# 大学の研究室の先輩がいますし、私自身もお世話になっ
  ていたことがあります。レス付けをして下さる某先生の
  ご主人の職場でもあります。

担当されているM先生から伺った話では、アナウサギにだけ
伝染し、高熱を発し24時間以内に甚急性の経過をとるため、
臨床医における治療の機会はないであろうとのことでした。

ウイルス自体はカリシウイルスに属しますが、猫のものとは
遠い関係にあるらしく、インターフェロンの効果も期待でき
ない。
むしろ、広範な肝臓の壊死とDIC(血管内播種性凝固症候
群)が主体なので、いかなる治療も及ばない可能性があると
いう見解でした。

本当に怖い病気ですね。ただ、不思議なことに2ケ月齢以下
の子ウサギには発病が見られないという特徴があるそうです。
国内では、94年の北海道と95年の静岡の例が報告されて
いますが、私自身もすでに広がってしまっているのではと考
えています。小学校のウサギが心配ですね。

消毒は、エンベロープを持たないウイルスに対する消毒で大
丈夫とのことでした。意訳するなら、塩素系で良いようです。
でも、但し書きがあって、環境中におけるウイルスの安定性
は良いようなので、ウサギの被毛・血液・糞便の処理には注
意を払う必要があるそうです。

個々の家庭で飼育されているウサギでは、急死した例の中に
この疾病があるかもしれませんが、集団飼育されている場で
もないと、見過ごされているかもしれませんね。

帝王切開については、私は経験がありません。でも ウサギ
は腹腔内に脂肪の蓄積が多く、避妊手術も大型犬なみにやっ
かいです。個人的には避けて通りたいと思っています。

先日、電話お話したのですが、ラビットクリニックのS先生
はときどきこちらのページを覗きにきているそうですよ。前
に私がS先生のコメントを紹介したこともありますが、それ
以前から来ていたような雰囲気でした。
参考になるお話を聞くことができる機会があるとよいですね。

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