獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200301-243

ちょっと、補足です
投稿日 2003年1月31日(金)11時56分 プロキオン

1月31日の つきこさんへ
私の書き込みが、少しおせっかいが過ぎたかなと心配しておりましたが、つき
こさんの書き込みを読んで、いささか安心しました。

人工授精師の免許は、おそらく「犬」には適用されないと思います。この法律
を所感するのは農林水産省ですので、犬の人工授精に対して免許を出すという
概念はないと思うのです。対象としているのは、牛、豚、馬、綿山羊等という
ことのようです。
この「等」の中に時節の流れによっては、「犬」が含まれるかもしれないとい
う可能性があるかもという程度の話です。

実際、精液採取用の「種畜」ということになると、疾病の検査や精液の検査、
そして交尾欲に対する検査が定期的に必要になります。
これらの検査を実施するのも、認定するのも公的な機関の仕事となりますので
、積極的に推進する動きには繋がらないでしょう。
また、種畜になれなかった雄犬は、子孫を残す道が閉ざされてしまいますので、
逆に愛犬家や繁殖者からも敬遠されるかもしれませんね。

人工授精は、ストローに充填された精液を注入器を使って、子宮内に入れてあ
げる作業で、卵胞の発育状況と併せて実施される必要があります。受胎率の高
い授精師さん程、5〜6時間間隔で卵巣のチェックをしていますよ。
犬の場合はここまではできませんから、やはり犬同士に任せた方が成績は良い
と思います。

私がこのようにおせっかいなことを申しあげたのは、人工授精という仕事を職
業としている人たちがいるからです。
プロの人工授精師さんから見ると、犬で行われていることとは同一にされたく
ないとないと考えるのではと思ったからです。その分、よけいなでしゃばりで
気分を害したかもしれませんが、その点はお詫びします。



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