獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200501-208

ご意見と体験談をありがとうございました(長文です)
投稿日 2005年1月26日(水)00時26分 投稿者 ばぐー

色々な質問も有ると思いますので、簡単な自己紹介をします。

私は子供の時から長い間 犬を飼っている環境にいて、家族として見送った経験も持っています。(安楽死もあり)

その後、トリマーの資格を取得しペット産業に接した後、人間の医療職にいた時期もあって、現在は高齢犬と生活しているところです。

また トリマーになる前に知人のペットの終末医療に遭遇したことがありました。
この例は特殊だと思いますが、その小型犬は一般の寿命の年齢を過ぎているように思いました。週に何度か人工透析に通っていました。オムツをしていて、被毛もまばらでした。当時歩いていたのかもわかりません。

またトリミングに携わっていた時に、飼い主とペットの様々な有り方を見てきました。
ですので普通の飼い主さんとは感覚にギャップを感じる事もあります。

その様な事が、今回の私の書きこみつながっています。

今回の問いかけは 実際問題として考えていた事です。

身近であったペットの事ですが、私が直接のオーナーになって直面した治療についての問題にたいし、改めて再定義したい、という思いから書き込ませていただきました。

その際出来るだけ客観的な目線で考えたいと思っています。

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ナディア さま

非常に貴重な経験談とご意見をありがとうございました。

>ペットロスの方ほど色々な苦しみや悲しみを経験されていると思います。だからこそ、話したいと思う方がいらっしゃれば、そう言う方達のご意見ほど参考になるのでは?と思います。

お話頂けるのであれば、非常に参考になると思います。ナディアさんのご意見もとても参考になります。

>こんな感情の変化の中で、獣医師の先生方や家族や友人達と話をすることで、末期治療に取り組む冷静さを受け入れられるようになりました。

こういう言い方でいいか解りませんが、とてもいい意見だと思いました。

>どう納得して消化していくか、それが大切だと思います。

それがとても重要だと思いました。

>『死』をどう受けとめるか、と言うことでしょうか?

飼い主としてどうあるべきか、という主体的な視点からの発言です。

ありがとうございました。

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いとみ 様、

一般的な寿命を迎える前の終末医療に対しては、時間の猶予や選択の幅も少なくなり、ダメージも大きくなる傾向に有ると思います。

いとみさんの場合はまだ寿命としての納得がいくタイミングには至っていないという事で、非常に辛い思いをされたと思います。

お辛い中 色々書いてくださった事、ありがとうございます。

変な言い方かもしれませんが とても嬉しく思いました。

>厳しい意見ですが、人それぞれ考え方が異なるので仕方ありません。

主体者としては、有る意味 最も重要な問題だと思っています。避けては通れないからです。

個人としては多分 募金よりは 何か 出来ることを探すと思います。
内容はそれぞれの、ペットとの関係の持ち方に鍵があるようなきがしています。回復の見込みにも寄りますが、苦痛を伴う事は避けると思います。

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飼い主 様

とても貴重な体験をお書き頂き、読んでいても胸がすく思いになりました。


>ナディアさんのおしゃった様にペットロスを体験したからこそ話せる事のように思います。

なるほど、そうなんですね。無遠慮な書きこみにしたくなかったために一言いれました。でも、レスを読んでみて、皆さんのご意見には重要なものが有ると思いました。


>動物は自分から「もう死にたいよ」とはけして思わないからです。

そうかもしれません。
その点に対しては、条件の整った人口飼育下の安楽死は自然死に準ずる場合も有りうるという気もしています。
この事も とても重要な問題だと思っています。
また、北極狼の記録ではグループのアルファも歳をとると交代し地位を息子に譲ります。更に歳をとると順位はアルファの子供の下の最下位に落ち、アルファに給餌を受けたりします。更に歳をとるとアルファの繁殖期などのタイミングで 放浪の旅に出るようです。

その時点で給餌を受けている狼が群れを離れる事は死活問題であると思います。
多くの事例の中の一つの興味深い話です。


飼い主 さんのスタイルとその気迫、一つの納得感を覚えます。

>最高な別れは無いでしょう・・・。

私も美談ではないと思います。
美談ではない話しを聞かせていただきましたこと、ありがとうございました。

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パールちゃん 様

>具体的なわかりやすい質問を書き足していただけませんか?

・・・・・そうでしたか。
つまり、その時=治療の選択の時 です。

解からない事に気が付きませんでした。

簡単に言えば、ペットは言葉を言えませんから、飼い主と言えどもどうして欲しいか聞く事が出来ません。飼い主ははどうして欲しいといってるか、自分で考える以外には有りません。

ペットがどうして欲しいと言っているかは感とじる飼い主さんによって違いがあるように思います。
自問自答するしかない状況にどういう答えを出すのかは その飼い主さんのオリジナルなものだという気がします。

そして、送る時に 何に納得するか は人それぞれであるように思います。もちろん納得できない場合もありえます。

その様な事について、色々なケースがあると思いますが それぞれの意見を伺いたいと思いました。

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プロキオン様

お忙しいなか、レスを付けてくださり、ありがとうございます。

こちらでは獣医さんのご意見も伺えるのではないかという思いもあり、書きこみをさせていただきました。

>治療法の有無から始まって、病歴、飼い主さんとのつながりのあり方、経済状況等、一概に言及できないものがあるように思います。

正直、そこまで広がるとも思っていませんでした。

当然、獣医さんのお立場なら 治る場合の治療の有無の選択があったわけです。

例示する事は解りやすいかと考えましたが、かえって結論を導くような、ある種の意見の制限にもつながるかと思い、このような形になりました。

話題の性質上、予定調和的な感じになると、かえって解りづらいかと考えたのです。

傷つく方もおられる事は考えておりましたので、最初に一言その場合があることに触れたつもりです。
一般的にタブーとなる死の問題ですが、本当は準備が必要であると考えて書き込みをしました。
その必要性は、個人に限らないとも思っています。

>「終末医療」と「安楽死」は、私は別の問題だと考えています。

人間の場合でも、同時に論じられる事は有ると思います。
ただ、人と動物には違いが有ると思います。そこのところがとても難しい問題だと思っています。
獣医さんの立場でも、ペットの分野と畜産の分野では全く違う見解になると思います。
この問題に対して、現実にペット医療の現場に携わる方への配慮は欠けていたかもしれません。

その意味で、私の問いかけは主体的な飼い主の立場だと、あらためて思いました。

終末医療と安楽死に付いては、飼い主にとっては決断を迫られるという面でも、タイミング的にもけして別々のものとは言えない気がします。

この問題は飼い主の納得というのが重要な鍵であると思っておりますが、獣医師の納得という別の立場があるのだという事がわかりました。これらは時には 合い入れない場合も有るのだと思いました。

プロキオン様がペットオーナーであったとして、年齢的にも寿命の近いペットをおもちの場合を想定した時に プロキオン様なりの何らかのお考えがもしあリましたならば 改めて伺えればと思います。

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皆さんのご意見を伺い現実的な体験談を聞く事ができた事で、とても参考になりました。

個人的には回復の過程に無い年齢について、その治療に対しての飼い主としての選択、この場合時間的余裕と治療の幅がかなり有るので、改めて考えております。
皆様の貴重な体験を参考にさせていただきたいと思います。

一つの結論を求めたわけではなく、様々な意見に接することが目的でありました。

体験談をお話下さった皆様に、お礼申し上げます。

ありがとうございました。

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