意見交換掲示板過去発言No.0000-200506-8
re文鳥の水浴びについて |
投稿日 2005年6月2日(木)21時07分 投稿者 はたの
獣医師ではありませんがご参考まで。 どんな本を読まれたのか、情報が伝言ゲームで(無検証に)伝わるうちにおかしくなっていった例のように思われます。 日本の飼鳥(かいどり、ではなくしちょう、ですね)は、和鳥がベースになっています。 和鳥は、(子飼いで扱う例外もありますが)どちらかというと荒い鳥を前提としています。何代も飼育下繁殖を繰り返したものでなく、親になってから捕獲された個体が前提なのです。 飼育による基本的なストレスレベルが高いため、ただ管理しているだけでは換羽しづらい傾向にあります。鳥の換羽は、「発情(目に見えるほど強いかかは別として)が弱まる」ことがきっかけになっており、ストレスのせいでまるっきり発情しないと換羽もしづらいのです。 したがって、換羽させるための操作を行います。餌を弱めたり、減らしたり。この場合、もともと体力を絞ることと、換羽が急激であることとがあいまって、体力が低下します。また、筆毛状態の羽毛の割合が異常に増えますから、發水性も落ちます。 なので、換羽中には「深浴はさせない」というのが原則になっています。これは、ブンチョウなどとちがって、いつでも好きなときに水浴びできる水入れを置くのではなく、水浴び専用のカゴに移して監視下で浴びさせる、という管理方法が前提であるからできることですが。 なぜ深浴させないかというと、濡れることによる体温ロスぶんのカロリーが無視できなくなる、からです。 鳥の生理からいえば、換羽期こそ水浴びしたいのです。フケとか羽鞘の粉とかでますから。和鳥においても、水浴びさせないのではなく、深浴にならない程度に浴びさせるべしなのです。 基本のストレスが低く、濡れることのカロリー消費を補える体力があれば水浴びさせてかまいません。 ただ、ふだんの籠で浴びさせる、しかも梅雨時に重なりやすいので、清潔とか、餌が湿ってかびないように、といった注意は必要です。 |
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