獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200607-84

Re 乳腺腫瘍について教えて下さい!
投稿日 2006年7月9日(日)23時14分 投稿者 けりーずはうす

別の方のレスでも答えましたが、治療法というのは診断がついてから考えるものです。
乳腺腫瘍も、「悪性」と答えが出てから、化学療法やら転移などを考えます。
とはいうものの、動物の性質上(ちょっと痛いけど我慢してねなど理解してくれません)
その診断を下す組織の採材は、鎮静剤や麻酔を使用していかなければなりません。
みほさんのシーズーさんが、この手技にも耐えうる体力を持たないのであれば、化学療法を採択するのにも難しいでしょうね。
であれば、4歳で乳癌は早い気もしますが(過去に同じ年齢で診察したことはあります。)そうであると仮定して
治療をしていくのもいいでしょう。

私の場合、化学療法はしないが、かといって何もしないのは嫌だもしくは、それだけの体力を動物が持ち合わせていないという飼い主さんには
アガリスクなどのキノコの成分で構成された、栄養補助食品を処方することにしています。
これはほとんど副作用がないかわりに、化学療法のように癌を縮小したりする効果は期待できませんが
QOLの向上には役立ちます。
もちろん、効果のほども様々です。末期癌の症例にはあまり効果はなかったように思っています。

体も小さく体力がない犬であれば、今までに他の犬以上に痛い思いをしているのでしょう。
そこにさらに辛い思いをさせるのか、それとも犬が生きる力がある以上は出来る限りをつくすのか・・・つらい選択を迫られていると思いますが
どちらの選択も間違っていないと思います。

納得のいく治療が受けられるよう、何度も主治医の先生と話し合われることをお勧めします。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

サポーター:日本ベェツ・グループ 三鷹獣医科グループ&新座獣医科グループ 小宮山典寛様のリンクバナー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。