獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200608-147

Re:病院に殺された
投稿日 2006年8月19日(土)10時14分 投稿者 ムクムク@管理人

ひろこさんへ

 同じ猫を飼育しているものとして。
 私自身は避妊済み太り気味の歩くとおっぱいがタプタプする黒猫を飼っています。
 この世の中でこの猫よりかわいい猫はいないんじゃないかと心密かに思っています。
 当然誰からもかわいがられると思うから、猫嫌いの来客があったりしたら早く帰れと
 思ってしまう。 それくらい自分の猫はいいこだし、他人からも当然かわいがって
 もらえる猫だと信じています。
 
 町の動物病院の院長として。
 私の両手両腕にはズタズタの傷跡がありますが、全部猫によるものです。
 犬は口輪をすれば攻撃のほとんどを防げるのですが、猫は咬むだけではなく、
 前後肢の爪によるひっかき攻撃があります。
 で、わずかな油断でしばらく仕事が出来なくなるくらいのけがを負ってしまうことが
 おこりえます。
 猫の保定には洗濯ネットに入れるなどして、事故を防いでいます。
 タオルをかぶせるようなことはしていません。
 猫との間に一枚布が入るとかえって保定が難しくなるように思えます。
 このあたりは獣医師の使い勝手・感覚の世界かもしれませんが。
 基本的に呼吸困難がある動物の診療中の固定は注意が必要と考えています。
 実際、猫に限らず他の動物でも診療中や直後の死亡はこの掲示板でもよく投稿
 されます。
 一刻も早く検査をすまして状態を掌握し、治療に進みたいのは獣医師の気持ちです。
 私が呼吸困難を呈している動物を診療した場合、やっぱり速やかに各種検査を
 おこなって治療を行い、助かるものなら助けてあげたいと考えると思います。
 ただ、レントゲン撮影中の死亡や血液検査のための保定中の死亡も経験しています。
 そのような経験をしても、やっぱり速やかに検温を含めて検査を速やかにすまして、
 事態を把握したいと今も考えています。
 事態掌握が出来ないと次のステップ、適切な治療にすすめないないので。

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