獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200609-123

膿瘍と腫瘍と卵巣
投稿日 2006年9月8日(金)01時23分 投稿者 Big 1

逆の意味で、面白い例示です。

腹腔内に発生した腫瘍は、どれほど慎重に摘出しても、細胞が腹腔内に散らばっている可能性が残ります。

膿瘍は、切開せずにカプセルごと切除すれば汚染の問題は生じません。ですが、切開して中身だけを取り出そうとすれば、どれほど慎重な操作をしても、汚染が周囲に散らばることを完全に防ぐことができるとはかぎりません。(だからといって、雑にしていいということではありません)

細菌による汚染は、最小限度にコントロールすれば免疫や抗生物質が押さえ込んでくれることを期待できます。が、卵巣の細胞は、それを期待できないだろうと思います。

ま、そういうことです。神ならぬ人のやること。医療と同様、獣医療にも100%は無いのですよ。

雑な手術の結果であってはなりませんが、丁寧な手術であっても起こりうることだということをわかって欲しいと思い、コメントいたしました。

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