意見交換掲示板過去発言No.0000-200610-131
カメ、2題 |
投稿日 2006年10月16日(月)11時16分 投稿者 プロキオン
>夜久御影さんへ 申し訳ありませんが、添付されていた画像では私は分かりませんでした。 先の投稿では太もものところを火傷とありましたが、画像の際には頭部から首の部分 ということでしたよね。 水に生息するカメの場合は、当然のことながらかなりの湿度に皮膚が適応しているわ けであって、本来的には水カビということはありません。皮膚に炎症や傷があっての ことと考えられます。 と、同時に火傷の痕に発生しているということであれば、損傷を受けたゆえにという ケースと傷の治癒過程で滲出している成分ということも考えられます。それが、首の 部位ということになると、皮膚の新陳代謝が乾燥からスムースに運ばずに剥がれかけ たものが固着したまま水でブヨブヨになってしまったという例も考えうることになり ます。 水カビの寄生か否かは、実際に目で見て、これらのケースと鑑別してみる必要がある ように思います。 水カビそのものについては、水道水をカルキ(塩素)抜きしてしまうよりは、塩素が 入ったままの水道水の方が繁殖しにくいはずです。塩素の添加目的には、そのような ものの繁殖を抑制する意図があります。 ただし、塩素自体は直にとんでしまうものなので、毎日水換えの必要がありますが。 また、消毒薬は別段、指定しなくてはならないほどのものではありません。投稿にあ りましたイソジンでもよいと考えます。 ヨードチンキとなると刺激が強いかもしれませんが、グリセリンを加えてあるヨード グリセリンとするか、さらに薄いイソジンでよいように思います。 いずれの消毒薬にしても汚れである有機物があると効果が著しく低下しますので、水 カビのようなものは除去して塗布することと、20分とか30分とかのある程度の時 間は水に戻さないことが必要です。 >すみすみさんへ 腹甲の辺縁がギザギザになっていて、それが足を傷つけていることに間違いがないので あれば、その部分の整形処置はいたし方ないことかもしれません。 (カメの飼育者は、甲羅への処置を好まないと耳にしておりましたので) それが、かえってひどくなってしまったということのように受け取りました。 カメの甲羅を切開して手術を実施するような獣医師ですと、取り外した甲羅の部分と残 った部分との間にグラスファイバーの繊維でブリッジをかけて保護することがあるよう に耳にしています。 今回のケースでは、そこまでの大掛かりな話ではなさそうですので、辺縁のギザギザを 傷がつかないように丸みをつけるような修正でよいように考えます。 ただし、すでに甲羅の髄質の部分が露出しているようであれば、これ以上の削るという 行為には賛成できません。そのまま、樹脂で蓋をして甲羅への感染を防ぐようにするこ とが必要であると考えられます。このときに樹脂の形を丸くするということになります。 また、蓋をしてしまうわけですから、事前に感染がないように消毒や抗生物質の投薬は 併せて実施することになると考えられます。 足の傷は、やはり塞がるのに時間を要する間は傷の保護措置が必要でしょう。
|
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |