獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200701-37

Re:腫瘍
投稿日 2007年1月10日(水)16時32分 投稿者 プロキオン

>少しでも苦痛なく、長生きさせるにはどのようにしたら良いのか、また、本当に助かる見込みはないのか教えてください。大切な家族の一員なので・・・お願いします。

さて、ナナさんご自身は、どのようにしたいと考えておられますか?
末期医療・ターミナルケアということであれば、それは飼い主さんが決めなくてはなりません。「本当に助かる見込みがないのか教えてください」とありますが、では、その胸の中にできている腫瘍の正体は何なのでしょう? 他人に尋ねるのであれば、まず、腫瘍の
正体を教えていただかなくてはなりません。どういう性質のものか知らないでコメントしてくださいでは、パスされてしまうことでしょう。

「少しでも長生きさせるには」、腫瘍の正体が肝心であって、どのような治療方法があるのかをさぐっていかなくてはなりません。それを知ったうえでの終末医療なのです。
9歳という年齢は、若くはありませんが、まだまだ充分に余生のある年齢と言えます。肺の縦隔に形成される腫瘍で胸水を伴うということであれば、想像できる腫瘍もありますが、ただそれだけの情報で犬の運命を左右するようなことに言及してしまうのも避けたいところです。

「家族の一員である」「少しでも苦痛なく、長生きを」と言っておられるのですから、まずネットに尋ねる前にやらなくてはならないことがあるように思います。
ナナさんのご質問は、病気と向かい合えば、必然的についてくるものだと私は考えます。
相手を知り、どのような治療法があるのか、どのような可能性があるのかを知っていけば、飼い主としてどのような選択を取りえるのかが判断できるようになると思います。
投稿を読む限り、ショックで思考停止に陥っているように感じました。終末医療というのは、治るとか治らないとかではないのです、何をしてあげることができるかなのです。飼い主として、後悔しないようにということなのです。そういう大事なことを他人の頭で考えて貰ってはいけません。自分の頭で考え自分で判断していくことが大切なのです。

情報収集のための書き込みであれば、コメントできるだけのものを記載していただかないとなりませんし、こういう症例であれば、診察してみないとかなり無責任なコメントになりかねないと思います。

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