意見交換掲示板過去発言No.0000-200704-178
犬ブルセラ症の蔓延は怖い |
投稿日 2007年4月22日(日)19時55分 投稿者 Big 1
>Takashi さん 獣医師でありながら、家庭で飼育されている場合と、行政管理下におかれている場合の違いが理解できてない者がいるなんてことが信じられないです。 病気だ、犬だとして話を進めると、感情が先走って理解を阻害しているのでしょうか。(それとて、臨床獣医師としての資質に疑問を感じてしまいますが) 某洋菓子メーカーで問題になった「消費期限切れ牛乳」に例えてみると、少しは理解しやすくなりましょうか。 消費期限が切れて一日目の牛乳は、たとえ飲んだとしてもそうそう食中毒を起こすものではありません。ですから、個人のお宅の冷蔵庫にある牛乳を「消費期限切れだからすぐに処分しなさい」と行政が命令を出すことはありません。自分で飲むぶんには、あくまでも事故責任の範疇です。「飲んでも滅多なことはないですが、のまないほうがていいですよ。どうしてもというなら、おなかの具合に気をつけてくださいね。ただし他人にあげちゃいけませんよ」ということになるでしょう。 しかしこれが食品メーカーの冷蔵庫に入っている場合には、そうはいきません。公衆衛生の観点では「滅多にない」よりも「万が一あったら」を重視しなければならないからです。 個人が飼育しているブルセラ羅患犬は、個人の冷蔵庫の牛乳です。「個人の財産権を侵害して犬の飼育をやめさせられるほどに危険という確証はない」ので、行政が手出しをすることはありません。飼い主さんの判断にゆだねられることになります。(判断するに当たっては、獣医師の十分なサポートと助言が必要でしょうが) 行政の管理下にあるブルセラ羅患犬は、メーカーの冷蔵庫にある牛乳です。「万が一にも市民に害をおよぼす可能性があるなら、一般に譲り渡すことはできない」という判断をするしかありません。 私が不思議でならないのは「死ななくて良いはずの命を助けたいだけだ」という言いぐさです。であれば何故、毎日のように殺処分されている、まったく健康な犬や猫のことは騒がないのでしょうか。そんなに小さな命を救いたいのであれば、万が一にも市民生活に害を及ぼす可能性のある犬ではなく、あの犬や猫たちを引き取ってやればいいのではないですか。 それとも、近所に自慢できるような付加価値のないただの犬や猫は放置なのでしょうか。 たぶん、崖っぷち犬には引き取り希望者が殺到しても、見かけそっくりの兄弟犬には誰も希望者が現れなかったことと根は同じなのだと、私は思っています。
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