意見交換掲示板過去発言No.0000-200707-6
Re:Re:犬の嗅覚について |
投稿日 2007年7月3日(火)02時03分 投稿者 堂本
獣医師です。 犬の食糞行動はイギリスなど欧州方面でよく研究されているようで論文が多く出ています。 欧州地域の犬(テリア系?)などに多くてオーナーさんが問題にするからでしょうか? それはともかく、多くの論文では犬の食糞行動自体に有害性(糞便の毒性や体調不良)は低いとしながらも、好ましくない問題行動としているようです。 一番多いのはストレス説です。 ストレスによる食糞行動は犬以外の動物でもよく観察されています。 その他、消化器系異常説、糞便の栄養利用説などです。 運動を多くしたり、フードを代えることで改善されたという症例も多いようです。 私の知る症例では、環境の変化(家族構成の変化)、野外飼育でのα症候群、高齢犬の痴呆と思われるものがありました。 胃や十二指腸の半消化内容物と違い、糞便は細菌の塊といっていいモノですし、細菌の作用で有毒なガスも発生しています。 草食動物ならともかく、肉食中心でしたらタンパク質も、毒性のある窒素化合物に変化しています。 特に、糞臭のもとである、インドール、スカトール、硫黄・窒素系ガスは決して弱くはない毒性があるので(ガス物質なので血中に吸収されやすい)、あまり頻繁(多食)な食糞行動が見られるようでしたら、オーナーさんが速やかに糞便を片づける、乳酸菌製剤(市販のビオ◯ェルミン等で十分)をフードと一緒に与えるなどの対策が有効な場合があると言われています。
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