持病として以前からてんかん発作を起こすことがあったのでしょうか? 獣医さんに診てもらっての見解かと思いますが、16歳になって初めてそのような発作を起こしたのであれば、我が家の経験からは脳梗塞や狭心症を起因とする血流不全も想定してみていいと思います。
食べ物を受け付けないとのことですが、食べたいけれど食べられないのか、食べたくないのか、そのへんの見極めがまず必要でしょう。
食べたいけれど食べられない場合はあらゆる工夫をすればどうにかなります。与える時間・場所・食べさせるときの姿勢・匂いの強いもの・逆に匂いの薄いもの・今なさっているスポイトに慣れるまで根競べ・逆に、ころんと口に入れやすい小さめの固形物に変える、等々。うちの例だと、中身は同じでも食器を変えただけでもぐもぐと食べ出したこともあります。いつもの自分用の食器ではなく、人間が使っているグラタン皿に入れて差し出してみたときでした。また、今までの食餌内容を嫌がってからはコンビ二で売っているフライドチキンを私が噛み砕いたものだけをしばらくの間は喜んで食べました。油が多くて体に悪いなんて言っていられません。食べられるとき、食べたがるものならなんでもOKです。
食欲は排泄とも関連していますから、排泄がスムーズにいっていないと食欲もわきません。その点はどうですか? 便秘など起こしていませんか?
あきらかに食べたくないという意思表示をする場合、食べ物を差し出しても匂いも嗅がない、口をキッと結んで開かないなどであれば、それは犬自身のひとつの意思表示です。「もう。いいんだ」という。そうであれば飼い主としては決断をしなければなりません。無理をさせて延命するか、自然のままにさせてやるか。鼻腔栄養は無理をさせて延命させる処置となるでしょう。
どのように見送るか、飼い主としてイメージをもつことを迫られていると思います。飼い主自身の死生観が判断に影響するでしょう。
てんかん様発作の薬のせいや入院・通院のストレスにより一時的に食欲をなくしている可能性もありますから、それも考慮してください。
長い年月をいっしょに暮らしたわんこなら、何を望むかは飼い主はわかるはずです。わんこが望むことを見極めてそれをやり尽くしてあげるのが、わんこにとっても飼い主にとっても最良だと思います。