獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200710-143

Re:高齢犬介護について
投稿日 2007年10月20日(土)23時10分 投稿者 けりーずはうす

まずは、痩せ始めていることが病気ではないのか健康診断を受けていただくほうがいいでしょう。

高齢の動物の場合、よく飼い主さんが「高齢だから」と病気のサインを勘違いしたりすることで
見過ごしてしまうこともあるのです。

それでも、「認知症」という診断を受けてしまった場合、今後ありうる状況は夜鳴きや寝たきりという状態です。
夜鳴きについては、病院などで相談すれば薬などを処方してもらえるでしょう。

さて、寝たきりになった場合あるいは認知症が進み徘徊、排泄の粗相、足腰の弱さが酷くなった場合のケアーをどうして行くのか
ご家族とご相談しておかれるた方がいいでしょう。
ご家族のご協力をあまり得られないとしても、そのまま犬を介護していく覚悟がおありになることをしっかり伝えておくのがいいでしょうね。

今後ありえる身体的に気をつけることは、冬場は体温低下です。
今までは、外でも多少の冷えは自分で体を丸めることで対処できても、認知が進めばそういったことも出来なくなります。
その時、保温の設備を用意して置かれるほうがいいでしょう。
また、冬を過ぎて温かくなってきましたら今度はハエです。
寝たきりになったりすれば排泄物が体に付いたりします。
その場合、どうしてもハエが犬の体に卵を産み付けていきます。

以上のことから、寝たきりになった場合は可能であれば玄関先でも良いので室内に犬を入れていただくほうが理想的です。

私は、高齢犬の介護は介護できる年齢まで無事に生きてくれた感謝の気持ちをもつ時間であると思っています。
私が実家で飼っていた犬は、私が開業した翌月あっというまになくなりました。
まるで無事に開業にいたったことを見届けた様にです。
私はたった1ヶ月少しでしたが、その間食事をつくり食べさせその時間に今まで楽しかったことを彼女に話しかけました。
時間が短かったことが少し残念でしたが、私が疲れきるまで面倒を見させなかったのかなと思うことにしています。

今、次の犬が大型犬の12歳で、介護を迎えようとする年齢に差し掛かっています。
どういう介護になるか分かりませんが、私もしっかり今まで生きてくれ、楽しかった思い出を感謝して時間を過ごしたいと思っています。
がんばりましょうね。

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