意見交換掲示板過去発言No.0000-200711-14
Re:Re:Re:ミニブタ去勢について |
投稿日 2007年11月4日(日)11時14分 投稿者 プロキオン
>「豚の去勢」としての意味が無くなる、未去勢の雄豚の扱いが難しい、というのは、攻撃的になったり、牙が伸びて危ないということでしょうか? 「豚の去勢」としての意味というのは、第一義的には筋肉質となってしまって固くまずくなってしまうこと、そして肉の臭いの問題ですね。食用肉としては、豚だろうが牛だろうが「雄」の肉はランクが落ちます。その次におっしゃられているように管理上の問題があります。ケガや外傷そのものもありますし、それに由来する疾病対策も兼ねます。 >他にも何か気をつけることがあれば教えていただけませんか? こちらは、飼育されている方にお願いしたほうがよろしいでしょう。私の立場であれば、各種ワクチンの接種をすすめるぐらいです。 >今は、飼い主の方が力も上で、逆らったりするということも無いのですが、このまま上下(!?)関係を保てれば、攻撃的にならないかなとも思っているのですが…。 体重が30キロあったら、本気になったときには人間の力ではコントロールできないと思いますよ。 20年以上、雄豚(種豚)の世話をしてきた人間が、ケガを負わされた事例を知っています。種豚なので、いつもように精液を採取しようとしていて、偽雌台に乗るタイミングあわずに豚がおりてしまった。そこでピシッと一鞭いれたところ、牙に引っ掛けられてしまいました。ここで、舐められてしまったら今後に差し支えると「叱る」つもりで蹴りをいれようとしたら、あっさりとかわされて、そちらの足もスパッと切り裂かれてしまいました。両方の足をスパッと切り裂かれてしまったので、立って逃げることもできずに床を這って助けを求めることとなってしまいました。その助けを求める声で、他の職員がかけつけて救助されました。まあ、救助というよりは、その豚のご機嫌が、さほど悪くなかったからでしょうね。ケガを負わされた人間が一番の経験者であって、豚もその人に懐いていたわけであって、助けに入った者はまだ若く経験も浅かったので、豚が突っかかり続けていたら、別けることもできなかったと考えられています。 肉豚として肥育されている30キロであれば、保育園や幼稚園のようなもので、無邪気なものであって、突進で突っかかられるくらいで、あまり危険とは感じませんが、成豚の雄であれば(去勢済み・未去勢にかかわらず)、同じ30キロとして扱うわけにはいきません。 要は、どれだけ飼い主になれているかということです。まあ、豚が本気になって人間を襲うということが自体が考えにくいことと言えます。そのくらい彼らは、気が小さく細やかで、自分から争いごとを避けてくれます。避けてはくれますが、簡単にケガを負わせるだけの体と能力は備えてしまっているとういことでしょうか。 件の種豚も、種豚候補の中には入ってはいたが、他の豚の方が大きくて牙を切るのが後回しにされていた、そのために切る時期を逸してしまったというのが、真相だと考えられます。
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