一連のやりとりを見ていて、我々一般飼い主と獣医師様方の距離がどんどん拡がっていくことが気になります。

まず、匿名さんの言い分もとてもわかります。
なぜなら私も大事な愛犬をひどい診察ミスで亡くした一人ですから。
私も、こちらの獣医師様方の、医療ミスに対する訴えなどのスルーの仕方など、少し歯がゆく感じております。

ただ、いえるのは、こちらでお世話をしてくださっている獣医師様方の見解は、一般的に常識とされているところとそう的がはずれていることではなく、
さらには、こういった掲示板でボランティアしてくださっている姿勢からも伺えるように、
なんとか現状を良くしよう、動物の命を大事にしょうと思ってくださっている「良心的な」獣医師の方々である、ということです。

この掲示板で度々訴えられている医療ミスについては、
先生方にしたって、現状を憂えてはいても、「こんなひどい目にあった」と訴えられても、
「そうですか、それは悪いヤツですね」と言ったところでどうにもなるものでもなく、
行ってシメることができるわけでもなく、
ましてやここは消費者相談センターでもないわけです。
人間ですからミスがないとは決して言えないこともよくご存じのはずでしょう。
例えば、私は美容師ですが、「どこそこでこんな髪型にされた！ひどい！」と公の掲示板で訴えられたところで、
「いや、それ私が切ったんじゃないし」としかいえないわけですよ。レベルの違う話ですが(^^;)

「資格を持っているんだからなんとかできるはずだ」ということでもないと思います。
美容師にしても、国家資格を持っているからといってカットが出来るようになるわけではないですし、
獣医師の方々だって、マークシートをパスして国のお墨付きをもらったからといって、
何でも治せる神になれたら苦労はしないでしょう。
資格を取って、確固たる信条を持ち、色んな経験を積んで初めて職業としてお金を頂けるようになる。
だからこそ、患者側も「獣医師を選ぶ」ということが重要になってくるわけです。
職業が一緒だからといって皆一律ではないわけです。当たり前ですが。
「親方日の丸」的な考えは問題の根幹を見間違えがちです。

私が、愛犬を失って教訓になったことは、
大事な家族を守りたいなら、
例え相手が国のお墨付きをもらった獣医師であっても
「人任せにしない」ということです。
どんなにぼやいたところで、命の最終責任は飼い主が負うのですから。
幸い今は、インターネットなどの普及で、以前に比べて素人が知識を得る門戸は広くなっています。

ペットを取り巻く環境も、今の日本は憂える現状といえるでしょう。
ですが、私や匿名さんのように「動物の命が一番」と思わない人々がいることも事実です。
ですからこのような問題は大いに議論されるべきでしょう。
双方感情的に否定しあうようでは良い方向性が見つからなくなってしまいます。
もし匿名さんが、誰からもつっこみどころのないすばらしい案を持ってきてくれたら、
皆が全面的にバックアップすると思いますよ。
動物を助けたいという気持ちは、みんな同じなのですから。