獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200807-97

Re:犬・猫の食について
投稿日 2008年7月17日(木)11時25分 投稿者 プロキオン

パールちゃんとは、少し異なる観点からです。

「全肉症候群」とか「生肉症候群」と呼ばれている病態がありますし、肉食獣であったとしても生肉を消化できなくてどろどろの血便をしてしまうこともあります。
専門学校であれば、これらの事は講師の先生が御存知だとおもいます。

豚肉については、人間と共通する疾病が多いので、生で食べる事を避けるように衛生的な観点から指導されていたということになります(人間に対して)。
むろん、食肉検査所ですべての肉を検査にしていて、「食用可」と判断された肉だけが商品として流通しているいう事実のうえでの話しです。それでも、保管や取り扱いによっては、食中毒が起こりえますので、念をいれての指導ということになります。

豚に限らず、牛でも鶏でも魚でも、生物であるからには腸内に細菌が存在しています。と殺して解体してから口に入るまでの間で、どこかしらで細菌が増殖してしまう可能性は常にありますから、肉の取り扱いには、ドッグフードやキャットフードを与える以上の注意が必要です。
( 野生の肉食獣であれば、獲物を捕らえた時点で食餌となりますから、細菌の汚染は発生しにくいのですが )
私は、食品監視員もやっておりましたが、肉類を原因とする食中毒をたくさん見てきましたが、だいたいは取り扱いの過程で細菌汚染させてしまったことに起因していました。ですから、肉の加熱調理を繰り返して指導する必要があったことになります。

私達が入手可能な肉というと、やはり流通にのった肉しかありませんので、犬や猫の胃液の濃さに頼った給餌でよいのかという気はします。
私は生肉の方が消化吸収がよいとは考えておりません。それは生肉に由来する下痢をみてきているからです。肉食獣でもいたんだ肉であれば下痢はします。鮮度の高い肉を与える事ができないからには、生肉は少量にとどめておくべきだと思います。




◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。