意見交換掲示板過去発言No.0000-200808-86
Re:Re:Re:血液検査の時期 |
投稿日 2008年8月31日(日)11時10分 投稿者 プロキオン
昨日のレスでも申しましたが、検査値はその時点での数値でしかありません。生後1ヶ月時点での検査であれば、「陰性」も「陽性」もそのまま受け取ることはできません。 これは猫BBSの方ですでに何回か書いていることなのですが、FeLVは、抗原(ウイルス)の検出となりますので、たとえこのウイルスに感染していても血液中にウイルスが出現していないかぎり「陽性」とはなりません。ウイルス感染してしまった猫にインターフェロンを投与していると検査でも「陽性」であったものが「陰性」に転ずることもあります。 ただし、これはウイルスが血液中にいなくなったということであって、体内から駆逐されたということとは異なります。再度の「陽性」に至る事は稀ではありません。 FIVの方は抗体の検出ですから、抗原の検出よりは安定した結果となりますが、こちら場合は、感染直後とか瀕死期とかに見かけ上の「陰性」と判定されることがあります。 また、御質問にある生後1ヶ月例であれば、母猫からの移行抗体による「陽性反応」が出現することがあります。昨日、触れたのもこの点ですが、これは真の感染ではありませんから、当然ながら、移行抗体が消失するのを待って再検査する必要があります。 移行抗体は、母猫が接触したウイルス量に関わってくるものですから、その消失時期も一定ではありません。通常の3種混合ワクチンの接種する場合であれば3ヶ月齢移行での残存量であれば、ワクチン免疫の獲得の障害となるほどは残っていないであろうとされていますが、こと抗体の存在そのものとなると、それこそ定期的に測っていかないと分からないのが本当のところです。 が、しかし、それでは不都合なので、臨床的には6ヶ月齢くらいに再検査をするようにしています。 つまり、どちらの検査においても「陰性」「陽性」で一喜一憂するようなものではないということになります。検査して「陰性」の結果であったとしても、その翌日に感染してしまうということもあるのです。もっと極端な言い方をすると、「健康診断」の帰りに自動車に撥ねられてなくなってしまう可能性もあるということになります。 検査はあくまでも、その時点での指標であって、その結果が明日やあさっての「健康」を保証してくれているわけではありません。「健康」は、常日頃からの管理で手に入れるものです、検査で手に入れるものではありません。 この両者の検査は、ほとんどの病院では院内検査で対応しているはずですので、およそ10分くらいで検査結果が出ます。
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