獣医師広報板ニュース

ペットロス(メモリアル ルーム)掲示板過去発言No.0100-200612-18

ユリありがとう
投稿日 2006年4月4日(火)00時34分 投稿者 あげは

秋田犬の女のコ、ユリ。
2005年12月29日、午前10:00頃、眠るように息を引き取りました。。
誕生日は、平成2年2月22日。享年15歳10ヶ月と5日
血統書名は、裕理姫号 父犬は、セイリュウノトチ。母犬は、ミカ号。
我が家にお迎えしたのは、平成4年11月5日。初めて会ったユリは2歳9ヶ月の成犬だった。
 あれから、もう、13年の月日が流れ、ユリは天に召されました。。
 最後の半年は寝たきりになり、介護、介護の毎日なのに、頭の中はユリのことで一杯でした。
 獣医さんからは、14歳の11月の健康診断の時から、「15歳を越えるのは稀なことですから、覚悟しておいて下さい」と言われ、頭では、分かっていたはずなのに、心では「寝たきりでもいいから死なないで!」と祈るような気持ちだった。
 今日は死ぬかもしれない。。そう思いながら何週間も介護が続くと、真夜中でもユリの声が聞こえたら飛び起きて世話していた。
 もう、昼夜問わず何かに憑かれたように介護する毎日。
 段々気が変になり、ある夜中、私は寝たきりのユリを抱きしめて「死ぬな!死ぬなよ!!」と何度も何度も泣きながら叫んでいた。
 ユリは、もう、ボケてしまっていると獣医さんが言っていたためか、可愛い可愛いと毎日抱きしめていた若い時のように、嬉しそうな顔をして、まるで、笑みを浮かべてるみたいだった。
 12月28日深夜、飛び起きてユリの世話をして、また、ベッドに戻る。
 12月29日朝6時頃、ユリが私を呼ぶ声に飛び起き、精製水で目を洗ってやり、スポイトで口に水を運んでやり、デビフの流動食を同じように上げた。満足そうに喉をゆっくり動かすユリ。また、しばらくすると鳴くので、水と流動食を少しやると、また満足そうな顔で飲む。そしてしばらくすると、いつものように眠り出した。でも、普通の呼吸がやがて深く規則正しい見たことも無い呼吸に変わり、ゆっくりと天に旅立っていった。
 自分の犬が死ぬなんて考えたく無かったけれど、生まれて初めて犬を看取って、世の中で何が一番大事かが分かった。
 ゲームソフトやなんかは、もう私には何の価値も無くなった。
 一番大事なのは、暖かい血の通った命あるものなんだ。
 そう思ったはずなのに、毎日お線香を上げて手を合わせて1ヶ月が過ぎると、「ユリが虹の橋で待ってる。逝こう、逝かなきゃ。」ペットロスによる鬱、自殺念慮、泣くか無表情に遺影を見つめるかの毎日。このままでは、本当に自殺してしまうかもしれない。ユリの為にもそれはダメだ!かろうじて残った理性で自分を抑え新しい犬を探し始めたのが2月8日。
 今は、新しい犬『デューク』をユリの分まで大事にしています。自殺してたら、きっと地獄に落ちてユリには逢えなかったと思う。そしてデュークにも会えなかったと思うから思い留まって良かったと思います。
 今も、ユリにお線香を上げ続け手を合わせているけれど、もう自殺なんかしないから、だからユリ、安心して虹の橋で待っていて下さい。
 ユリ、出会って一緒に過ごした日々、最高の幸せをありがとう!

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