獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200307-139

入口と出口の話
投稿日 2003年7月28日(月)02時03分 パールちゃん

コロスケ父ちゃんは先天的な病気を心配していらっしゃいましたが、
肝機能数値は先天的に肝臓が悪いときだけでなく、肝臓が疲れているときも数値に表れます。
肝臓は脂質代謝や解毒の働きをしています。
脂肪分の多い食餌を日常続けていたり、検査前数日間に油っこいものを食べたり、
そういう理由もGOT値・GPT値に影響します。
良質のドッグフードを与えていたとしても開封してから長時間経つと脂質が酸化します。
高温多湿の時期は特に酸化が進みますので、それを代謝するため肝臓は働きすぎの状態になります。
酸化脂質はアレルギーの原因にもなります。
開封後のドッグフードの品質を保つのってけっこう大切なことです。
ドッグフードは封を開けたてのときと1週間経ったときでぜんぜん匂いが違います。
思わぬ落とし穴なのが、食器と犬の身の回りのものです。
犬は食器を舐め回しますので、洗うときは洗剤が残らないように念入りにすすぐ必要があります。
プラスチックやポリプロピレンの食器やおもちゃなど、舐めたり噛んだりカケラを飲み込んだり、
これらも体にとってけして良いものではありません。
身の回りのものであと要注意なのは化学薬品や塗料です。
室内飼いの場合、床にワックスや化学ぞうきんを使うと犬の足の裏や毛に化学物質が付着します。
犬が肉球や体を舐めるときに口から化学物質が入ります。
あと、仔犬を飼うにあたって犬小屋を手作りすることがありますが、
ペンキやニスなどは塗らないほうがいいのです。
仔犬は小屋をガジガジしますから必然的に塗料を口にすることになります。
思わぬところで思わぬものを口にしちゃうのが犬ですから、ご用心。
神経質になりすぎるとそれこそ無菌室で犬を飼うなんていう笑い話になっちゃいますが、
今一度、犬が口にするものを見直してみるのも肝機能やアレルギーの対策だと思います。
以上、入口(お口)の話。

次に出口(お尻)の話。
フォレさんが「最初は固めだけどあとはゆるい」と書いていらっしゃいましたが、
それは異常なことではありません。
最初に出るウンちゃんはきちんと水分が吸収されているけれど、
あとから出るウンちゃんはまだ腸が水分を吸収しきっていないのです。
あとからのを翌日に回して固いウンにしてから出す犬もいますし、
ゆるいけどがんばってその日にまとめて出しちゃう犬もいます。
その日最初のウンから下痢P〜なのは問題ですが、ウンは、最初よければそれでよし、です。

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