獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200503-14

re骨
投稿日 2005年3月5日(土)21時54分 投稿者 はたの

メリットの方は省略します。
 イヌに骨を与えるデメリットは、いくつかあります。

・歯が欠けたり折れたり割れたりする。
・詰まる。
・内臓に刺さったり傷つけたりする。
・取り合って喧嘩する。

 細かく見ていくと一概には言えないことがわかります。
 たとえば巷間よくないとされる鳥の骨ですが、甘く見ても危険なのは長骨のみであり、頚骨などは問題ありません。長骨にしても、生であれば噛むと砕ける(割れるのではなく)ので、加熱したものに比べて低リスクとなります。ゼロリスクではありませんけれど。
 
 内臓を傷つけるというにもいろいろあります。グサリと刺さっているのなら深刻ですが、粘膜に包まれる前、あるいは包みきれなかったカドが腸の内壁に触れてちょっと出血した、という程度なら、大騒ぎするまでもない、といったことです。この場合、ドライをふやかそうがどうしようが無関係です。胃に入った時点でふやけますから。

 ギリギリのリスクコントロールをするのでなく安全第一というのなら、(イヌの大きさにもよりますが)ラムチャップの骨程度以下にしておくのが安全です。ブタのスペアリブはそれよりややリスク大、軟骨ならリスク小。
 イヌに与えること折込済みで考えるのなら、とんこつスープを取った後であれこれ考えるよりも、とんこつスープを取る素材をイヌにも安全なものに変えるほうが手っとり早いでしょう。

 リスクを比較するには、手やハンマーなどで与える前に骨を壊してみてチェックすることをお勧めします。たとえば同じ鳥の長骨といっても、老齢のウスズの足の骨はとんがりますし、人も手を切りやすいものですが、若いブロイラーの骨はもろく砕けるので刺さりにくいことが判ります。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

サポーター:日本ベェツ・グループ 三鷹獣医科グループ&新座獣医科グループ 小宮山典寛様のリンクバナー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。