ネコ掲示板過去発言No.1200-200307-2
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投稿日 2003年7月1日(火)03時41分 メインクーン・ブリーダー
メインクーンの繁殖を10数年、行っているものです… HCM(肥大型心筋症)とHD(先天性股関節形成不全)はメインクーンの遺伝に関係する病気としてブリーダーの間では知られています。 バロママさんが今回もたれた猫ちゃんは…本当に残念なことに、HDだったんですね。 欧米ではこの2つの遺伝に関係する病気に対して非常に神経質に検査を繰り返し、発症が認められた血統は繁殖ラインからはずし、少しでも健全な繁殖を行えるように努力しているキャッテリーが多いはずですが…まだまだ日本のキャッテリーではその辺の認識&情報が不足しているようです。 HDはどちらかというと、犬でよく知られていて(特に大型犬で)獣医さんでも犬の症例はよく扱うが、猫で顕著な症状が出ている子を診たことがある先生は少ないかもしれません。 犬に比べると体重が軽いので、ひどい症状を示さない場合が多く、飼い主さんもあまり気がつかないからかもしれません。 我が家の近所にHDを研究されている有名な先生がいらっしゃいます。先日たまたまHDについての診断基準や管理、手術についてなどお話を伺う機会がありました。その先生の方針は手術は最後の手段で、当初はまず痛みを取ることに専念、犬も猫も痛みに関しては人間より鈍いので痛みがなくなることによりある程度の運動能力の回復が期待できる、とのこと。 バロママさんの猫ちゃんは発症年齢が非常に若いので、これからどんどん体重が増えていくとますます痛みを伴い、予後が難しいかもしれません。また手術を行うにしても、年齢的に今後体の変化がついて行かず、手術を繰り返さなければならないかも… 今回の病気のことはもうブリーダーさんと話し合われたのでしょうか? そのブリーダーさんはHDに関してどの程度の知識を持たれていますか? 同じメインクーンのブリーダーとして。。。。 仮にもしその子が我が家で生まれた仔猫だったとしたら… (我が家では上記の検査を行っていますが、遺伝というものはすべてに症状が出ているわけではなく、遺伝体質だけを後生に受け継ぐ場合もありますので、検査を行い、両親が問題ないとしてもその仔猫は???って可能性があります…そう考えると同じブリーダーとして人事とは言えませんので(^_^;) まず、現在のオーナーさんとよく話し合った上で、同意をいただけたらその仔猫を引き取ると思います。 そして、その血統を繁殖ラインからはずします。今までに生まれている仔猫がもし仮に同じようなブリーダーさんのところに行っているとしたら、至急検査を行っていただき、もし少しでも危惧する結果が出たら、その猫を同じように繁殖ラインからはずしていただけるようにお願いするでしょう。 ブリーダーさんも最初からそんな遺伝形質をもっている、とわかって繁殖を行ったわけではないでしょう。どんなに気をつけて検査を繰り返していてもわからないこともあるし、また掛け合わせによって、たまたま遺伝形質が重複されて、そのような仔猫が不幸にも生まれてしまうこともあるでしょう。 でも生ませたのはブリーダーなのですから…できる限り誠意を持って対応したいと思います。 それが、自分が愛して行っているその猫種の繁殖への責任だと思います。 バロママさんにとって、せっかくご縁があって巡り会った猫ちゃんをこんなことで手放すのは非常につらいし、また、無責任ではないか?とお悩みになるでしょうが… もしこれが拾った仔猫であったら… 拾った人間が最後まで責任を持ってあげるのが当然の義務でしょう。 でも、ブリーダーさんのところで生まれた仔猫の場合は… ブリーダーさんにお願いしても良いのではないか?と、私は考えます。 |
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