獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200503-52

>チーママさん ウサギ蟯虫
投稿日 2005年3月17日(木)11時17分 投稿者 プロキオン

蟯虫といえば、小学校の検査では、お尻にセロハンをぺったんでしたよ
ね!
理由は夜間の就寝時に肛門周囲に卵を産みつけるから。卵は粘着性でそ
のまま付着していると。

ウサギ蟯虫がこのような産卵習性があるか否かに触れている記述は目に
したことがありませんが、もし、同様であれば、駆虫薬の効果が現れに
くい最有力な理由になります。
駆虫薬の効果が及ばない部位に虫卵が存在して、食糞行為を介して、再
感染を繰り返すということであれば、これはあなどれない戦略です。

ま、このような産卵習性の事実が確認できていませんが、いずれにせよ
食糞があれば、再感染としては効率が良いことにかわりはありません。
蟯虫の虫卵が孵化して、まだ次の世代の卵を生み出さない時期における
再度の駆虫薬投与が必要ということになります。
このタイミングがつかめなければ、やはり定期的な駆虫の実施というこ
とになると思います。

そして、寄生虫の伝達経路ですが、私はブリーダーさんのところの比重
が大きいように考えています。
赤ちゃんウサギが離乳期に、お母さんの糞から栄養をとっているのでは
ないか、その時にということです。
ペットショップで同じケージで飼育されていて、環境経由でというのよ
りは、ずっと効率がよいように思えます。

セミナーで、エンセファリトゾーンのお話の際に、ある有名ブリーダー
さんのところのウサギのほとんどが、高い抗体を保有していて、これら
のウサギを繁殖させてはいけない。業として継続するつもりなら、ウサ
ギを更新しなくてはと勧めたが、当事者はショックで泣いてはいても、
ウサギは更新されずに、いまだに繁殖を続けていると講師の先生は嘆い
ていました。
これが、ウサギ蟯虫であれば、なお一層問題とはされないかもしれませ
ん。エンドユーザーの立場からすれば、そのような生産者からのウサギ
は御遠慮させてもらうということでしょう。
ブリーダーさんの意識を変えてもらうのには、クレームとしてペットシ
ョップに必ず伝える、その時にはペットショップの責任を問うというの
ではなく、ブリーダー名を尋ねるという形にするということです。
あそこから来るウサギには問題が多いということになれば、ショップに
しても、このまま仕入れていて良いかは検討するでしょう。
そこまでの意識のないショップであれば、そのショップ自体とのおつき合
いも 消費者自身が考え直さなくてはならないですね。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。