獣医師広報板ニュース

ウサギ掲示板過去発言No.1500-200806-74

Re:Re:Re:Re:皮下への抗生物質投与による腫瘍
投稿日 2008年6月16日(月)02時22分 投稿者 チーママ

>その抗生物質を皮下投与した場合、
>副作用として筋肉の壊死や腫瘍が出来てしまう場合も
>あると、うさぎさんの本に書かれていました。

「その抗生物質」と言うのは、なんと言う薬でしょう?
また、確かにそのような「うさぎに禁忌」の抗生物質を使われたのでしょうか?
確かにうさぎは、他の動物とは抗生物質の扱いが違ってきます。
でも幸いにして最近は、うさぎの経験が少ない獣医さんでも「うさぎには使える薬と使えない薬がある」位の知識はお持ちですので、禁忌の抗生物質を使う事はないと思いますし、重篤な副作用があるなら初めからおっしゃるはずです。

また塊が腫瘍なのかどうか、腫瘍なら悪性か良性かは、組織検査をしなくては分かりません。組織検査なくして、それがどんなものかは断定できないのが医学です。
肉芽種については、一飼い主としての私としては「ちょうど傷跡が固くなるようなもの」と思っています。ですから、よほど内臓等の活動をジャマする位置に出来たのでもなければ、経過観察で良いものと認識しています。
またうさぎの経験が豊富な獣医さんならば、経験上肉芽種であるかどうかの見当は、触診でもつくようです。

飼い主がいろいろな事を調べたり、飼育書を読むことは、大変重要な事です。
特に獣医学的な事に関しては、様子を見ていて手遅れにしてしまう事のないように、「病気のサインに早く気がつく」「いつ病院に行くべき時なのか」を勉強することが大事だと思っています。
ただし情報に振り回されてしまわずに、不審に思ったら獣医さんに調べていただく事が、同じように重要です。

うさぎさんは生きもので、一見同じような症状でも、原因が違っていることは多々あるものです。「鼻水が出ている」というのでも、「不正咬合」「涙管閉鎖」「パスツレラ」「エンセファリトゾーン」「膿瘍」等々があります。(先日は「クーラー風邪に注意」って獣医さんに言われました。そんな事もあります) 
ですから実際に診察してみなくては、確実な事は言えないのです。

今ラテさんにアドバイスできるとしたら、「気になるようなら組織検査をしていただいてください」という事です。また現在のかかりつけ医がうさぎさんの経験があまり多くないようなら、遠距離でもうさぎを良く診る獣医さんにセカンドオピニオンを頂くことです。
大事な可愛いウサギさんのために、どうか頑張ってくださいね。

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