野生と自然掲示板過去発言No.4000-200612-17
「想像力」と「手を血で汚すこと、それを自覚すること」 |
投稿日 2006年3月9日(木)23時11分 投稿者 はたの
なかなか一筋縄ではいかないというか、根は同じというか。 サルの射殺の是非を論ずるには、「アレを撃ち殺すこと」「その嫌さにもかかわらず、撃ち殺さざるを得ない理由があって撃った人の心情」に対する明確なイメージがいるように思います。経験至上主義は不毛なので実体験必須とは言いませんが、「想像のベース」になる、何かを殺した、死なせた経験は最低限いるのかなと。 劣悪な環境でイヌを飼い続けて平気な鈍さも、現れ方は(過敏・鈍感)違うかもしれませんが、「想像力の欠如」というレベルでは同根のような。 >餌が十分あればいいのですから、餌の場所を奪っている人間が考えていけば答えは出る >と思うのですがね。 それほど単純ではないでしょう。餌が十分あって死亡率が低ければ際限なく殖えます。他の種に対する圧迫、つまりは「環境内対立」が起きます。シカが殖えてさまざまな植物が地域絶滅している、のと同じことになります。 宇都宮大の昔の研究ですが、その当時の日光近辺では、子猿の死因第一位がノイヌによる被捕食で、それゆえに個体数がほぼ平衡しているといった話(当時はむしろサルの減少が案じられている背景内で)がありました。 オオカミが絶滅したからには、餌があればもっと悲惨になりそうです。 ※かといって、当初の方針を会員に無断でいつの間にか変えてしまった丸山さんのオオカミ移入ありき、には賛成しませんが。 ヒトとしての責任の取り方として、オオカミ移入が余分なリスクを増やすことになるのだとすれば、心情的に嫌だろうとなんだろうと、サルの個体数調節という義務は果たすべきでしょう。 地球規模の面積/エネルギーベース(「餌」はカタチを変えた太陽光線ですから)で考えればゼロサムゲームのシェアの取り合いであって、ヒトもまたプレイヤーの一人にすぎせません。審判ではないわけです。 どんな種=プレイヤーにしても、テメエが生き延びたい、多くの子孫を残したい、でプレイしているわけで、他種のために死んだりはしません。ヒト以外の生物による環境破壊も普通なわけで・・・ 「ただヒトにだけ」過剰な倫理を求めるのは、「ヒトだけは特別」(→だから動物なんかどう扱ってもいい)の裏返しにすぎないように思います。 宇宙開発を応援しましょう。 ヒトの大半が地球を出て行けば、他の生物に面積/エネルギーが多く行き渡りますし、ヒトはへんに萎縮せずに殖えようとし続けられます。 原始的な方法で取れる化石燃料は掘り尽くされていますから、今回の文明がわやになって後、次に興る(かもしれない)文明にはチャンスがありません。この2、300年が分かれ目でしょうね。
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