獣医師広報板ニュース

動物の愛護掲示板過去発言No.6000-199910-60

つづきその2です
投稿日 1999年10月14日(木)17時05分 くまこ

>でも動物はどんなに訓練しても人間を超えられません。

動物が人間を超える必要があるんでしょうか。
人間がどんなに訓練しても動物を超えられないことだってたくさんあるのに。チーターのように速く走ることも、犬のように鋭い嗅覚を持つことも人間にはできません。
人間が持っていない能力がたくさんあるのに、それは棚に上げて人間しか持ってない能力(創造力や思想)だけを基準として、動物の方が劣るなどというのは傲慢ではないでしょうか。

>ついでに言えばどんな物であれ潜在的に何かを思う事や主張する事自体に問題は有りません。それが正しいかどうかは別ですが。

もちろん、心の中で「アイツ殺してやる」と思っていても 殺さなければ 何も思わなかったのと表面上は同じです。
ただ、殺すとか苛めてもいいんだとか思う自分を容認していることは 自分で放っておいていいのかなと思ったんです。個人的な意見なのですが。
殺したい、苛めたい、アイツばかだな、などと思うことがかさなると、そう思うのが普通になってしまうのではないかと思っているからです。
自分の子どもがそんなことを言い出したら エスカレートしてとんでもないことをやらかすのではないかと心配になるでしょう?そんなの間違ってるぞ、と言うでしょう?
我々は大人なので 考え方の方向性を形成するのは自分自身ですが、だからこそ自分が間違った方向に行かないように 立ち止まって考えるべきではないでしょうか。
そういう意味で、心の中で何を考えていようと勝手だというのは 私は同意できません。

>人間同士の争いや差別を無くすために動物を殺す事をタブーにしておこうという事が命を尊いとする理由なのかも知れませんね。

動物を殺すことがタブーになっていることが 人間同士の争いや差別の抑止力になっているのではなく、
人間より弱い、劣る(?)動物は殺してもよい→弱い、劣る存在は殺してもよい→弱い、劣る人間も殺してもよい
という勝手な理論を作って実行する愚かな人間がいるからだと思います。

>ただ前に書いたようにその考えが機能してるかどうか、動物をないがしろにする考えが差別や選民思想に本当につながるか物なのかどうかというのは知識がないので疑問です。

ヒトラーやナチの親衛隊、池袋の通り魔が 動物を大切にしていたかどうか知りませんが、「自分より劣るものは殺してもいい」と思っていたことは事実ですよね。
動物虐待と選民思想、差別、イジメなどは無関係ではないと思います。
動物ずきな人が善人ばかりとはもちろん言えませんが、
入間の幼女殺害とか神戸の事件など、人を殺す前に動物を虐待、殺していたパターンが結構あるということは 事実なんですよ。

>過剰な生産、消費という行動自体に問題が有るわけではありません。

いいえ。過剰な生産には必ず負担が伴います。問題無いと思うのはまだ人間が痛みを感じていないだけです。
芋虫を飼ってらっしゃるならわかると思いますが、芋虫を健康に飼うには、一定のスペースが必要でしょう?
省スペースだからといって 下の芋虫が窒息死するほど大量の芋虫を上から入れればいいというものではないでしょう?
例えば養殖も、少ないスペースでたくさんの魚を育てようとすると 病気にかかりやすくなり、そのために抗生物質を餌に混ぜ、殺菌剤をいけすに撒いたりしなければなりません。
これらの薬品が 海にいるすべての生物に安全で、海も全く汚さないと思いますか?
これらのために死んだ生物や汚れた海が、生態系の中でまた新たな負担を引き起こさないと思いますか?
人間は、回りの動植物に何の負担も掛けずにたくさん生産できているわけではないのです。

結局、動物を虐待してもいいとか、劣った存在は貶めてもいいとか、人間のためなら動植物も自然環境も犠牲になってもいい、と思うのは、
自分以外への思いやりとか考慮が足りないんじゃないかと 私は思ってます。

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