明日の記憶  |
２００５年 日本  
＜監督＞堤幸彦
＜キャスト＞渡辺謙 , 樋口可南子 , 吹石一恵 , 袴田吉彦 , 木梨憲武 , 香川照之 , 田辺誠一
＜ストーリー＞
広告代理店に勤める49歳の佐伯雅行（渡辺謙）は、働き盛りで、仕事も面白く、やりがいも感じていた。しかし最近、物忘れが激しくなり、同時に不眠、頭痛も始まっていた。不安になった妻、枝実子（樋口可南子）は、彼を病院に連れて行くが、そこでの診断は、思いもかけない若年性アルツハイマーだった。その事実をなかなか受け入れられない雅行だったが、症状は、徐々に進行してゆく・・・。
＜感想＞
原作を読んでいたので、映画館では、とても見られませんでした。
体調のいい時に、一人で家で見ようと思っていたのですが、やっぱり、たくさん泣いてしまいました。いつか自分の周りの人や、自分自身にも、起こるかも知れないという不安と、悲しみに、押しつぶされそうになりながら見ていました(TT)。
自分だけはならないと思っているのが病気です。なってみて、どうして私なの？！と、理不尽に感じる苛立ちが、とても感じられました。
それは、演じた渡辺謙さん自身も、実際に、大きな病気をして、実感された感覚なのではと思います。
本当に、病気は、無情です。病気に気が付いた時から、確実に、症状は、進行してしまいます。
しかも自分にも、それが分かっているというのは、実に残酷ですねぇ。
仕事の手順や、駅への道順なんか忘れてもいい。でも、家族の顔や、家族とともに過ごした思い出だけは、残して欲しい・・・。そんなわずかな願いさえ、病気は、聞き届けてくれません。悲しすぎます。
木梨憲武のシーンは、もっと意地悪く描いても良かったかもしれないと思いましたが、ほぼ原作通りのストーリーで、出演者たちも、丁寧に演じていて、とても良かったです。
ラストも、原作通り、温かい気持ちにさせてくれました。(2008,03,29)
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