愛より強い旅：シネマチェック：

愛より強い旅　　　

２００４年　フランス　アドベンチャー・音楽　　　

＜監督＞トニー・ガトリフ
＜キャスト＞ロマン・デュリス , ルブナ・アザバル

＜ストーリー＞
パリに住む２６才の青年、ザノ（ロマン・デュリス）は、ある日突然、自分のルーツを探すために、恋人ナイマ（ルブナ・アザバル）と共に、アルジェリアへと向かう。そして、その土地土地で、人と出会い、様々なことを体験して、目的地を目指すのだった・・・。

＜感想＞
この年のカンヌ映画祭監督賞を受賞しています。
カンヌだから、苦手系な映画かもしれないけれど、主演がロマン・ディリスなので、見てみました。

ある男女のルーツ探しのロードムービーです。
アルジェリア・・・遠い国で、私にとっては、ほとんど馴染みのない国です。政治的にも不安定のようですね。

そんな国を目指して、ほとんど金も荷物も持たずに歩き始めた二人。
列車の無賃乗車をしたり、旅で知り合った人の家に転がり込んだり、野宿したり、持ち金が底をつくとその土地で仕事をしたり・・・。そんなことを繰り返す旅です。だから当然、うまくいかなかったり、失敗したりもしますが、これといって、たいしたことは起きないけれど、私には、絶対出来そうもない旅で、それを疑似体験するような感じの映画でした。線路脇のサッカー場で、彼女がのびのびと踊るシーンは、印象的。

ただ、よく分からないところもありました。
終盤に感じた、彼女の違和感はなんだったのか。そして、占い師？に言われたことは・・・？

結局、激しい踊りで、トランス状態になった二人は、あれで、スッキリしたのでしょうか。
ラストは、さっぱりした二人の笑顔が印象的でしたが・・・。

トニー・ガトリフ監督の自伝的要素のある映画だそうです。監督は、「僕のスウィング」で、ジプシーのロマ文化を取り上げていましたが、今回もジプシーが、少しだけ出てきました。
原題は「EXILS」＝流浪する人たち・・・でしょうか。やはりカンヌの受賞作。少々苦手です(^^;。見る人を選ぶ映画ですね。民族音楽の好きな方にはいいかも。(2009,05,20)

（DVDが出ていないようで、サントラのジャケットです→）