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過去のない男          |  
  
2002年 フィンランド・ドイツ・フランス コメディー・ロマンス    
  
<監督>アキ・カウリスマキ 
<キャスト>マルック・ペルトラ ,   カティ・オウティネン 
  
<ストーリー> 
夜のヘルシンキ駅に降り立った男(マルック・ペルトラ)は、ベンチに座っているところを3人の暴漢に襲われて、重傷を負い、記憶を失ってしまう。そんな彼を助けたのは、コンテナに住む貧しい夫婦。動けるようになった彼は、救世軍が食事を配給しているところで、ある女性(カティ・オウティネン)と、運命の出会いをする・・・。
  
<感想> 
以前録画したものを何気なく見たら、なんとそれは、苦手なアキ・カウリスマキ監督作品でしたーーー(^^;。 
でも、カンヌ映画祭で、グランプリと主演女優賞をダブル受賞したということなので、頑張って挑戦してみました。
  
暴漢に襲われ、持ち物はもとより、記憶まで失ってしまった男の物語です。 
そんな彼を親身に助けてくれたのは、決して裕福ではない一家。彼らのおかげで、新しく住む場所を見つけ、仕事を始めた彼だったが、何をするにも、名前のない彼は、不自由なことばかり。しかし、おおやけな事は出来なくても、人々の温かい優しさで、彼は、生きている喜びを感じ始めるのでした。
  
管理社会では、名前も、社会保障番号もない彼は、生きてゆけません。というか、生きていない人間として扱われてしまいますが、実際に彼は、ちゃんと生きていて、いなくてはならない人間にもなってゆくのでした。
  
アキ監督の映画というと、ぶっきらぼうなしゃべり方と、ぎこちない演技・・・というイメージがあったのですが、この映画は、それが、少し緩和されていて、私でも、見やすい映画となっていました。 
とはいえ、いつの時代の話??という気がする映画なのですが、監督の人間を見つめる優しい視点が、何となくホッと感じる映画でした。
  
監督は、日本びいきなのでしょうか。列車の中で、寿しと酒、そして、BGMに、日本の歌・・・。日本人が見ると、このシーン、なんだかとってつけたようで、変なのですが、監督はお気に入りなのかな??(^^)。(2008,06,03)
 
  
★今まで見たアキ監督の作品★
  
1996年  浮き雲    
1989年  レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ   
1988年  真夜中の虹
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