北の零年 |
2004年 日本
<監督>行定勲
<キャスト> 吉永小百合 , 渡辺謙 , 豊川悦司 , 柳葉敏郎 , 石田ゆり子 , 吹越満 , 金井勇太 , 忍成修吾 , 平田満 , 阿部サダヲ , 香川照之 , 石原さとみ , 石橋蓮司 , 大後寿々花
<ストーリー>
明治維新の混乱期、徳島藩と、稲田家の確執が大きくなり、明治政府は、稲田家に淡路を出て、北海道静内への移住を命じる。第二陣で北海道に渡った小松原英明(渡辺謙)の妻、志乃(吉永小百合)は、一陣で基礎固めをしていた夫、英明と再会し、苦労しながら北海道の開拓に立ち向かうのだが・・・。
<感想>
明治三年の庚午事変の後に、明治政府は、徳島藩と稲田家との切り離しのため、稲田家に、温暖な淡路から北海道への土地替えを命じたことで、この物語が始まります。
今でも、淡路から北海道へ船で移動するなんて、大事(おおごと)なことでしょうに、当時は、どんなに、大変だったことでしょう。でも、船内は、自分たちが持つことになる新しい土地への期待で、割と明るかったのが、印象的でした。当時、北海道の厳しさなんて、淡路しか知らない彼らには、分からなかったでしょうから、しょうがないことなのかもしれません。
そんな北海道の冬を初めて迎える人々の過酷さが、映画では、すっぱり切られてしまっていたのが、残念です。武士たちが一から始める家造りの大変さや、雪が積もったときに屋敷が潰れないかとか、映画の事ながら、心配していたのに・・・(^^;。
アイヌの老人が言っていたように、雪に慣れていない人が、北海道で冬を越すことは、想像を絶することだったと、思われます。
また、映画は楽しんで見たいので、いつも、なるべく好意的に見るように努力しているのですが、今回の吉永小百合の年齢設定には、やはり、無理を感じてしまいました。どう見ても、渡辺謙と夫婦には見えません(^^;。とはいえ、彼女のための映画なので、主役を替えるわけにはいかないし、それなら、渡辺謙をもっと年齢的に上の俳優にして、志乃の年齢設定を上げて、違和感なく見れるようにして欲しかったです。渡辺謙さんは、とても映画に映える俳優さんなので、替えてしまうのはもったいないですが・・・。
などなど色々と、文句はあるのですが、全体には、時代に翻弄された人々の、壮大なドラマとして、面白く見ることが出来ました。こうして見ると、やっぱり男より、女の方が、したたかで、強いのよね〜(^^)。
それにしても、英明さん、信じていたのに、あまりに酷い仕打ち!武士としてはもちろん、ただの人間としても、最低な男でした!ここら辺は、「ひまわり」を思い出し、ラストは、「風と共に去りぬ」を思い出しました〜(^^)。(2006,08,20)
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