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最初の人間 |
2011年 (LE PREMIER HOMME)
<監督>ジャンニ・アメリオ
<キャスト> ジャック・ガンブラン , カトリーヌ・ソラ , マヤ・サンサ
<ストーリー>
1957年、夏。フランスの小説家、ジャック・コルムリ(ジャック・ガンブラン)は、母(カトリーヌ・ソラ)が住む生まれ故郷、フランス領アルジェリアを訪ねる。アルジェリアは、独立紛争の最中で、コルムリも激しく非難される・・・。
<感想>
この題名、すごいですねーーー。
でも、別に原始人が主人公ではありません(^_^;。
原作は、あの「異邦人」の作家カミュ。
彼が、自動車事故で不慮の死を遂げた時に発見された、未完の遺作で、彼の自伝的作品なのだそうです。
フランス領だったアルジェリアで、第二次世界大戦後に激化した独立紛争最中(さなか)の話です。
私にとってはいつものことですが、アルジェリアがフランス領だったこと自体を知らなかったので、こういう歴史があったことに驚きました。
ストーリーは、フランスに拠点を置く作家ジャック・コルムリがアルジェリアに住む母親や級友を訪ね、そして、自分のルーツをたどる旅をするというものです。
紛争が激化している街は、至る所にフランス軍が駐留していて、騒然としている様子。
フランス人が一人歩きするのは、危険な状況なのに、ジャックは、端然と街の中を歩き回るので、ハラハラしてしまいました(^_^;。
2つの国をどちらも愛する彼にとって、アルジェリアのこの状況は悲しいものだったにちがいありません。
アルジェリア人、フランスからの入植者、そして、その二世、国に対する思いは、それぞれ違うのだと思います。
唯一つ確実なことは、アルジェリア人にとっては、フランスは、自分たちから国を奪った支配者だということ。
そして、その二つの民族の間に融和はない・・・ということかもしれません。
騒然とした街を背景として、淡々と物語は進みますが、ジャックの、国や両親、知人に対する郷愁や愛情がひしひしと伝わってきました。
ジャックを演じたのは、「くりくりのいた夏」のジャック・ガンブラン。
彼の子供時代を演じた男の子もなかなかよかったです。(2015,08,02)
この題名の意味はーーー
「最初の人間」という言葉は、最初にこの地に根を下ろしたとされるカミュの父や、厳しい環境に生まれた自身のことをさすと思われる。まっさらな中から生まれて、自分の力で成長してゆく人、ひいては誰もが、ひとつの国や民族に捉われない“新しい人間”として、この世界に生まれてきている、そのようにも語っているようだ。
ーーー映画「最初の人間」公式ホームページより
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