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譜めくりの女      


2006年 フランス 音楽・スリラー   

<監督>ドゥニ・デルクール
<キャスト>カトリーヌ・フロ , デボラ・フランソワ , パスカル・グレゴリー

<ストーリー>
少女メラニーの夢は、音楽学校コンセルヴァトワールに入学してピアニストになること。合格確実と思われていた入学試験で失敗してしまった彼女は、ピアノを諦める。それから10数年後、メラニー(デボラ・フランソワ)は、その時の審査員だったピアニストのアリアーヌ(カトリーヌ・フロ)の家に子守として雇われる・・・。

<感想>
どこで人の恨みを買っているか分からない・・・という怖い話でした。
何気ない仕草で、人の一生を狂わせてしまう怖さと、それを根に持って、10数年後に恨みを晴らされてしまうかもしれないという恐怖。

普通に考えれば、何か不幸なことが起こったとしても、その時に泣いて、終わりなのでしょうけれど、そうでない人もいると言うことですね。
数年前にも日本で、子供の頃に処分された犬の恨みで、殺人事件を起こした人間がいましたし・・・。

悪気なく生きているつもりでも、知らないうちに、誰かに恨まれているのかも・・・。

メラニーの気持ちを知っているのは、メラニー本人と、観客だけ。
だからこそ、メラニーの一挙手一投足にドキドキしてしまいました。
彼女は、どこまで考えて行動しているのか??
ひょっとすると、恨みなんて持ってなくて、偶然??
そこら辺が、分かるような、分からないような・・・。

計画性がないように見えて、本当は、周到なる計画だったのか。
あまりにもとんとん拍子に話が運んでしまって、かえってアリアーヌがお気の毒に思えました。

そして、見ている方も、ちょっと怖さは控えめ。
ハリウッドだったら、もっと派手派手なことになるのでしょうが、これがフランス流なのかな。

アリアーヌを演じてたのは、カトリーヌ・フロ。
「地上5センチの恋心」の彼女が印象的だったので、全く違うアリアーヌ役にびっくりでしたが、ピアニストの繊細さを見事に演じていて、さすがでした。

メラニー役のデボラ・フランソワは、「ある子供」のソニアを演じた女優さんです。綺麗な女優さんになりました。
ひっそりとして、何を考えているのか分からないような役でしたが、時折見せる笑顔など、無邪気で、かわいらしかったです。(2009,11,12)



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